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2006 Fiscal Year Annual Research Report

走査トンネル分光法による充填スクッテルダイト超伝導体の磁束格子の研究

Research Project

Project/Area Number 18027005
Research InstitutionTokyo Institute of Technology

Principal Investigator

金子 真一  東京工業大学, 大学院理工学研究科, 助手 (40301171)

Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) 西田 信彦  東京工業大学, 大学院理工学研究科, 教授 (50126140)
Keywords強相関電子系 / 走査プローブ顕微鏡
Research Abstract

充填スクッテルダイト構造を持つ超伝導体であるPrOs_4Sb_<12>はその特異な結晶構造に由来した奇妙な超伝導特性を示す。本研究ではそのPrOs_4Sb_<12>について走査トンネル顕微鏡/分光法(Scanning Tunneling Microscopy/Spectroscopy : STM/STS)という手法により超伝導状態、特に磁束格子について調べることを目的としている。我々の研究グループでは^3Heの蒸発冷却により温度0.4Kまでの低温下でかつ磁場8Tまでかけた状態でSTM/STSを行うことができる。また我々の実験装置では極低温下で試料を割ることにより清浄な試料表面を準備することができる。
本年度はPrOs_4Sb_<12>に磁場を(001)方向にかけた場合についてのSTSによる磁束格子の観察から磁束格子と結晶軸との関係について調べた。我々は磁束格子の形状が1.0Tまでの磁場において菱形の形状を示すことを観察した。そして菱形の向きが結晶軸と相関を持ち、結晶の対称性を反映していることを見つけた。また磁場を変化させると菱形の形状も徐々に変化し、1.2T以上ではほぼ正方形の格子形状になることを観察している。これらの結果はPrOs_4Sb_<12>の他の実験、特に磁場下における比熱や熱伝導度の測定結果を理解するために重要な情報を示していると考えられる。また極低温下で割った試料表面におけるSTMによる測定からPrOs_4Sb_<12>の結晶構造に特有の表面構造を初めて観察した。これらの成果については現在投稿論文にまとめているところである。
なお本年度はSTM/STSでの測定をする上でその信号の解析をするためにFFTアナライザ(FFTオクターブ解析スループットディスクセット)を購入した。また測定ソフトの更新や、実験をするためのヘリウムの購入のために予算を使用した。

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Published: 2008-05-08   Modified: 2016-04-21  

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