2006 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
18028003
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Research Institution | Hokkaido University |
Principal Investigator |
野呂 真一郎 北海道大学, 電子科学研究所, 助手 (70373347)
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Keywords | 金属錯体半導体 / 湿式法 / 可塑性 / σ-キノン配位子 / 溶融法 |
Research Abstract |
有機薄膜トランジスタ(organic thin-film transistor(OTFT))は、シリコンを中心とする無機半導体をベースとした既存のトランジスタでは容易に実現できない優れた特徴(分子の多様性・機械的フレキシビリティー・シンプルな作成プロセス・大面積化・低温プロセス・ローコスト)を有するため次世代エレクトロニクス素子として注目されている。本研究では、高性能TFT特性(高移動度、アンバイポーラー特性)を示す分子性金属錯体半導体に長鎖アルキル・アルコキシル基を導入し、 (1)湿式及び溶融法による低環境負荷型TFTデバイスの作製及びその特性評価 (2)多極小ポテンシャルを利用したTFTデバイスと熱相転移誘起スイッチングの複合機能材料の構築 を目指す。本年度の研究では、長鎖アルキル基を導入した金属錯体半導体のTFT特性について検討を行った。Ptイオンに長鎖アルキル基がついたビピリジン配位子及びσ-キノン配位子が配位した金属錯体を用いたボトムコンタクト型デバイスにおいてP型の半導体特性が観測されたが、その移動度は〜10^<-6>cm^2/Vsであった。
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