2007 Fiscal Year Annual Research Report
高密度媒体プラズマ生成機構のモデル化と数値シミュレーション
Project/Area Number |
18030009
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
浜口 智志 Osaka University, 大学院・工学研究科, 教授 (60301826)
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Keywords | マイクロプラズマ / ストリーマー / 大気圧放電 / 液中放電 / マイクロバブル / 超臨界流体 / プラズマジェット |
Research Abstract |
固体や液体、高圧ガス、超臨界流体のような、希薄気体に比べて密度がきわめて高い媒体をイオン化して放電を開始・維持するには、永年培われてきた低圧気体放電の技術とは異なる、新しい放電技術が必要である。高密度媒体プラズマでは、一般に、その電子デバイ長に比べて、イオン化に関与する電子・中性気体衝突平均自由行程が短いため、例えば、周波数の高い振動電場やパルス電場による、媒体の分極の影響などが、媒体内部の電場を変化させ、イオン化過程が、通常の低圧放電のイオン化過程と異なることが予想される。また、高密度媒体放電では、プラズマの密度が比較的高く、温度が低いため、イオン間のクーロン相互作用も強く、いわゆる強結合プラズマと共通するプラズマ特性を持つことが期待される。本研究では、このような、高密度媒体プラズマ特有の放電機構の厳密なモデル化を行い、原子・分子レベルで、放電の開始および維持のプロセスの数値シミュレーションを用いて、その結果を実験結果と比較することにより、その物理機構を第一原理から解明すると同時に、高密度媒体マイクロプラズマに関する系統的な学問体系の構築に貢献することを目的とする。平成19年度はヘリウムによる低周波プラズマジェットにおいて、高圧の正電極から、弾丸状に「プラズマ」が大気中に射出されるように観測される現象の物理機構の、ドリフト流体方程式もとづくより精密な解析をおこなった。また、大気圧の反応性プラズマでは、分子量の大きなラジカルが多数生成されることが予想されるが、THz-TDS (Tera Hertz Time Domain Spectroscopy)法によるプラズマ診断実験の解析を行った。
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Research Products
(9 results)