2007 Fiscal Year Annual Research Report
固体壁微小空間における高電離度マイクロプラズマの生成
Project/Area Number |
18030013
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Research Institution | Nagasaki University |
Principal Investigator |
藤山 寛 Nagasaki University, 生産科学研究科, 教授 (20112310)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
篠原 正典 長崎大学, 工学部, 助教 (80346931)
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Keywords | プラズマ / マイクロプラズマ / 小型化 / 低気圧 / 電離度 |
Research Abstract |
本研究は,低気圧,短ギャップ条件下でも生成できる2nd Harmonic ECRマイクロプラズマの生成と診断を目的として研究を行った.固体壁に囲まれた小さな閉空間プラズマでは,放電そのものが固体壁の影響を強く受けるのみならず,壁の状態がプラズマパラメータにフィードバックされ,電子の壁への損失が極めて強くプラズマパラメータに反映される.二次電子放出係数の高いMgO電極壁を有する閉空間マイクロプラズマでは,2ndHarmonic ECR条件で電子密度が最大,ECR条件で電子密度が最小となる.これはSUS電極の場合と定性的に同じ結果である.しかしながら,壁との相互作用が激しいECR条件でのマイクロプラズマは,電子密度の増加率が最大となるという興味ある結果が得られた.この考察を裏付けるように,電子の閉じ込めの良い2ndHarmonic ECR条件付近では,SUS電極をMgO電極に代えても電子密度がほとんど変化しなかった.閉空間マイクロプラズマの特徴として,シースのサイズがプラズマのサイズを超えることが挙げられる.したがって,シースの厚みが大きくなる条件,つまり低気圧,バイアス電圧の増加,ギャップ長の減少により,プラズマの生成よりも消滅が大きくなり放電が不可能となる.従来の自由空間プラズマでは電力増加や高気圧下によりプラズマ密度を高めているが,閉空間マイクロプラズマでは逆に損失が増大する.したがって,閉空間マイクロプラズマの生成には電子損失を減少させる本研究の2nd Harmonic ECR共鳴閉じ込めが効果的であることが証明された.その結果,電離度が10^<-3>になり,従来のPDPマイクロプラズマの電離度10^<-5>と比較して約2桁高い高電離度プラズマが得られた. 以上により,本研究では,閉空間マイクロプラズマならではの"マイクロプラズマらしさ"である高電離度,低電子温度プラズマを生成させることができた。
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Research Products
(5 results)