2006 Fiscal Year Annual Research Report
タンパク質のフォールディング、ダイナミクス及び分子認識に関与する水和構造
Project/Area Number |
18031005
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Research Institution | Ibaraki University |
Principal Investigator |
新村 信雄 茨城大学, 大学院理工学研究科, 教授 (50004453)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
田中 伊知朗 茨城大学, 工学部, 助教授 (20354889)
栗原 和男 独立行政法人日本原子力研究開発機構, 量子ビーム応用研究部門, 研究職 (50354890)
日下 勝弘 独立行政法人日本原子力研究開発機構, 量子ビーム応用研究部門, 研究職 (10414591)
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Keywords | 中性子構造生物 / 水和水 / 水素原子 / プロテナーゼ K / インスリン / PK / プロトン化 / 脱プロトン化 |
Research Abstract |
特定領域研究「水と生体分子」では水と生体分子の相互作用が中心テーマであり、中性子回折法による生体高分子の構造解析は当該研究を遂行するのに最適な実験手法の一つである。中性子回折実験では最低約1mm立法の体積のタンパク質単結晶が必要である。タンパク質大型結晶育成は、溶解度曲線を含む相図を決定し、それを基に結晶品質を評価しながら行うのが的確である。 ○Proteinase Kの結晶成長相図のCa依存性 Proteinase Kは1分子あたり2原子のCa^<2+>を取り込んで安定な分子を形成する。Ca^<2+>をはずすと分子の熱安定性は減るが活性に変化はない。これについてX線回折法で認識部位に構造変化は起きるが活性部位には構造変化が無いからと説明されている。またそれには水和水の構造も関与する。我々はProteinase KのCa^<2+>の存在する状態としない状態での結晶成長相図を作製した。 ○pH6.6でのインスリンの中性子構造解析 インスリンには2個のHisがある。今回のpH6.6はHisのpK値(6.0)に近いので、そのプロトン化、脱プロトン化は最も注目された。その結果、両方のHisがプロトン化していることが判明した。これらのプロトンは他のアミノ酸残基や水分子と水素結合していることが判明した。それ以外のイオン性ないしは極性アミノ酸残基はすべてそれのpK値から推測されるようなプロトン化、脱プロトン化が観測された。X線結晶構造解析の結果ではGluB13(B鎖の13番目のGlu)がpH5.7でカルボキシ基のプロトン化を示唆する報告がなされていたが、我々の結果はpH6.6ではあるがGluB13は脱プロトン化していた。
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[Journal Article] Neutron Biological Diffractometer in J-PARC Proposed by Ibaraki Prefectural Government2006
Author(s)
I.Tanaka, N.Niimura, T.Ozeki, T.Ohhara, K.Kurihara, K.Kusaka, Y.Morii, K.Aizawa, M.Arai, T.Kasao, K.Ebata, Y.Takano
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Journal Title
ICANS-XVII Proceedings A-UR-3904 Vol.III
Pages: 937-945
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[Journal Article] Peak overlapping and its de-convolution in TOF diffraction data from neutron biological diffractometer in J-PARC2006
Author(s)
K.Kusaka, T.Ohhara, I.Tanaka, N.Niimura, T.Ozeki, K.Kurihara, K.Aizawa, Y.Morii, M.Arai, K.Ebata, Y.Takano
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Journal Title
Physica B 385-386
Pages: 1062-1065
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