2006 Fiscal Year Annual Research Report
アミロイド線維形成を引き起こす生体内分子環境の解明
Project/Area Number |
18031014
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Research Institution | University of Fukui |
Principal Investigator |
内木 宏延 福井大学, 医学部, 教授 (10227704)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
長谷川 一浩 福井大学, 医学部, 助手 (60324159)
大越 忠和 福井大学, 医学部, 助手 (90362037)
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Keywords | アミロイド線維 / β2-ミクログロブリン / アルツハイマー病 / 透析アミロイド症 / 分子間相互作用 |
Research Abstract |
アミロイド線維は、蛋白質が異常な立体構造をとり、線維を形成したものである。これまでに、アルツハイマー病βアミロイド線維(fAβ)、及びβ2-ミクログロブリン(β2-m)アミロイド線維等にっいて、試験管内線維形成反応系を開発している。本研究ではこれらの反応系を用い、(1)種々の生体分子がアミロイド線維形成を促進・阻害する分子機構を、生体分子間相互作用の解析を通して疾病発症機構(医学)の観点から明らかにすること、及び、(2)種々の有機化合物による線維形成阻害・分解の分子機構の解明を目指して研究を行い、本年度は以下の成果を得た。 1.β2-mアミロイド線維の試験管内伸長において、生体に存在する伸長促進因子を探索した。親水基に陰性荷電を持ち、ミリスチン酸〜オレイン酸の脂肪酸側鎖を有するリゾフォスファチジン酸とリゾフォスファチジルエタノールアミンなどのリゾリン脂質が線維伸長促進効果を有することを確認した。また、ミリスチン酸、オレイン酸などの遊離脂肪酸に線維伸長効果があることを見出した。さらに、血液中における脂肪酸輸送蛋白質であるアルブミンが低濃度存在しても、高濃度の脂肪酸を添加することで線維伸長が促進されることを確認した。 2.試験管内でAβ蛋白質からのfAβ形成を阻害し、かつ形成されたfAβを不安定化する有機化合物(ミリセチン等の各種フラボノイド)の分子機構を電気泳動法などを組み合わせさらに詳細に解析し、重合核核形成過程に強く干渉することなどを示した。 3.脳血管へのβアミロイド線維沈着による、アミロイドアンギオパチーについて、試験管内で線維形成過程を解析する為のモデル系を構築を進めている。
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Research Products
(14 results)