2006 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
18032013
|
Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
大島 吉輝 東北大学, 大学院薬学研究科, 教授 (00111302)
|
Keywords | 自然免役 / 天然物 / 構造活性相関 / リード化合物 / 環状化合物 |
Research Abstract |
当研究室においてショウジョウバエを用いたスクリーニング系によって、Aspergillus属糸状菌抽出物より自然免疫抑制作用を示すTP-1が単離された。本研究では、TP-1の構造活性相関の検討を目的に誘導体の合成を行った。まず、TP-1の立体配置、置換基、環の大きさに着目して様々な誘導体を合成した。その結果、五員環および1,2位の水酸基が必要であり、全ての置換基が五員環に対して同じ向きに結合しているということが重要であることが明らかとなった。次に、TP-1と同程度の活性を示したエステル誘導体をリード化合物として、各種不飽和エステルの合成を行ったところ、いずれも活性がエステル誘導体と同程度か低下を示した。そこでエステルの等価体であるアミド誘導体を合成した。その結果、フェニルアミドおよびメチルアミド誘導体がTP1の約15倍の活性を示した。さらに、良好な活性を示したメチルアミド誘導体を基軸とした誘導体の合成を行った。まず、五員環とアミド基の距離の活性に対する影響を検討するため、側鎖を短縮・延長した誘導体を合成した。その結果、3および4炭素の側鎖が適当であるということが明らかとなった。続いて、アミドの生物学的等価体であるスルホンアミド誘導体を合成したところ、メチルアミド誘導体を上まわる活性を有する化合物を得た。このような化合物は敗血症発症時におけるエンドトキシンショックの治療などに適応する、新たな免疫医薬品のリード化合物になると考えられる。
|
Research Products
(1 results)