2007 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
18032018
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Research Institution | Chiba University |
Principal Investigator |
濱田 康正 Chiba University, 大学院・薬学研究院, 教授 (90117846)
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Keywords | パプアミドB / ハリペプチン / 環状デプシペプチド / β-ヒドロキシーα-アミノ酸 / 触媒的不斉水素化反応 / 非蛋白性アミノ酸 / 生体機能分子 / アンチ選択性 |
Research Abstract |
環状デプシペプチド系天然由来生体機能分子の効率的な構築法を目指して新規触媒反応、連続反応の開発に重点をおいて研究を行った。これまでに生物活性環状デプシペプチドポリオキシペプチン類、パプアミド類、ハリペプチン類の合成研究を行い、パプアミドB、ハリペプチン類については全合成をほぼ達成することができた。これらのデプシペプチドは種々の非蛋白性アミノ酸を含んでおり、これらの効率的な合成法が問題となる。特にアンチ型β-ヒドロキシーα-アミノ酸はこれまでに効率的な合成法がないために新たに独自の方法を開発した。すなわち、動的速度論的分割を経由する効率的な触媒的不斉水素化反応の開発である。一つはRu-BINAP触媒を用いる脂肪族の基質の水素化反応、もう一つはIr-MeO-BIPHEP触媒用いる芳香族の基質の還元である。これらはいづれも高いアンチ選択性で水素化反応が進行し、得られるβ-ヒドロキシーα-アミノ酸の光学純度は最大98%eeと極めて高効率である。また、ハリペプチン類の全合成にも成功した。
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