2006 Fiscal Year Annual Research Report
オピオイド受容体サブタイプを分子標的とする機能性コリナンテ型アルカロイドの開発
Project/Area Number |
18032019
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Research Institution | Chiba University |
Principal Investigator |
高山 廣光 千葉大学, 大学院薬学研究院, 教授 (90171561)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
堀江 俊治 城西国際大学, 薬学部, 教授 (50209285)
北島 満里子 千葉大学, 大学院薬学研究院, 助教授 (60195261)
小暮 紀行 千葉大学, 大学院薬学研究院, 助手 (80396689)
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Keywords | オピオイド / 鎮痛作用 / アルカロイド / 構造活性相関 / 構造修飾 / アカネ科 / 全合成 / モルヒネ |
Research Abstract |
モルヒネとは基本骨格が異なる新しいタイプの鎮痛性インドールアルカロイド類の探索と、これをリード分子とすることによるレセプターサブタイプに選択的でより強力なオピオイドリガンドの創製、さらにこれを利用したオピオイド受容体におけるリガンド-受容体間の相互作用の分子機構の解析を目指して以下の二つのテーマで研究を進めた。 1.タイでモルヒネ代用薬として用いられてきたアカネ科植物Mitragyna sepeciosa葉部に含有されるアルカロイド7-hydroxymitragynineに強い鎮痛活性を見いだし、これをリード化合物として、より有効で副作用の少ない誘導体の創製を計画した。この研究過程で、インドール核のピロール部位をエチレングリコール架橋体としてマスクし、再び温和な条件でデスマスクしてインドールに戻す一般法を確立した。この手法を用いることにより合成した誘導体の一つが、モルヒネの約18倍、7-hydroxymitragynineの約4倍という強力な鎮痛活性を有することが明らかとなり、in vitro、in vivoで本シリーズ最強のオピオイド性鎮痛作用を発現する化合物の創製に成功した。 2.多量体型Pyrrolidinoindolineアルカロイドの中にオピオイド受容体を介した鎮痛活性を発現するものが見出された。そこでアカネ科Psychotria属植物の探索研究をおこない、psychotrimineなどの新規多量体型アルカロイドの単離に成功した。そこで、本化合物の合成法の確立および薬理サンプルの供給を目的とした全合成研究に着手し、合成重要中間体である三量体の合成まで完了した。
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Research Products
(6 results)