2006 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
18032078
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Research Institution | Waseda University |
Principal Investigator |
中田 雅久 早稲田大学, 理工学術院, 教授 (50198131)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
井上 将大 早稲田大学, 理工学術院, 助手 (20409642)
武田 博之 早稲田大学, 理工学術院, 助手 (30424807)
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Keywords | 有機化学 / 合成化学 / 生体関連物質 |
Research Abstract |
(-)-erinacine Bはキシロースの縮環したサイアタンジテルペノイドであり、NGF合成促進活性を有するため、合成・生物活性ともに興味深い。我々は、baker's yeastによる不斉還元により創製した不斉4級炭素を有するキラルビルディングブロックと独自に開発したα-ジアゾ-β-ケトスルホンの触媒的不斉シクロプロパン化反応により創製した不斉4級炭素を有するキラルビルディングブロックを活用し、(-)-erinacine Bの初の不斉全合成に成功した。 FR901512とその6員ラクトン体FR901516は、HMG-CoA還元酵素に対し、特異的かつ強力な阻害活性(IC50=0.95nM, 14.0nM)を示すが、絶対配置を含めた構造が未決定であった。我々は、独自に開発した新規不斉三座配位子を利用する触媒的不斉野崎-檜山アリル化、メタリル化反応を活用し、FR901512とFR901516の絶対立体配置の決定と初の不斉全合成を達成した。 (+)-digitoxigeninはシス縮環構造を2箇所に含み、種々の糖の結合、ブテノリド部位の構造修飾等により、強い抗腫瘍活性を示すため、合成のみならず構造活性相関も興味深い。我々は、独自に開発した触媒的不斉シクロプロパン化反応により創製した不斉4級炭素を有するキラルビルディングブロックを活用し、これまで報告された不斉合成より短工程で(+)-digitoxigeninの収束的不斉全合成に成功した。
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Research Products
(5 results)