2006 Fiscal Year Annual Research Report
アポ型チロシナーゼを配位空間として用いた新規金属酵素の創成
Project/Area Number |
18033045
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Research Institution | Osaka City University |
Principal Investigator |
伊東 忍 大阪市立大学, 大学院理学研究科, 教授 (30184659)
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Keywords | 麹菌 / チロシナーゼ / タイプ3銅 / 分子状酸素の活性化 / 金属置換酵素 / 酸化反応 / 酸素化反応 / トリプシン |
Research Abstract |
[1]コウジ菌由来アポ型チロシナーゼの精製プロセスの確立 コウジ菌由来のチロシナーゼ遺伝子mel B(C末端にHis-tagを導入したもの)を大腸菌に組み込み(形質転換し)、大量培養を行った。このとき、出来るだけ多くのチロシナーゼが得られるように、培地や培養条件の最適化を行った。次に大腸菌の細胞を破砕しCell-free抽出液とした後、ニッケルカラムとイオン交換カラムを用いて精製した。蛋白質の精製はSDSページで確認した。 [2]アポ型チロシナーゼの銅イオンによる再構成とトリプシンによる活性化 精製したアポ型チロシナーゼに銅(II)イオンを添加してホロ型チロシナーゼを調製した。ホロ型チロシナーゼの生成は、酵素活性(フェノラーゼ活性およびカテコラーゼ活性)の測定や原子吸光法を用いて確認した。さらにホロ型チロシナーゼに加水分解酵素であるトリプシンを作用させることにより、酵素活性が劇的に向上することを見いだした。次にトリプシン処理の効果を調べるために、各ペプチド断片のアミノ酸配列を調べ、活性型チロシナーゼの構造について考察を加えた。 [3]他の遷移金属を用いたチロシナーゼのホロ化の試み 精製したアポ型チロシナーゼに銅(II)イオン以外の遷移金属(鉄、コバルト、ニッケル、マンガンなど)を加え、酸化活性を比較した。しかし、現在のところ銅チロシナーゼの活性を超えるものは見つかっていない。
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