2006 Fiscal Year Annual Research Report
光子対へ崩壊するヒッグスボゾンのアトラス検出器による早期発見
Project/Area Number |
18034008
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Research Institution | High Energy Accelerator Research Organization |
Principal Investigator |
神前 純一 大学共同利用機関法人高エネルギー加速器研究機構, 素粒子原子核研究所, 講師 (60169787)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
長野 邦浩 大学共同利用機関法人高エネルギー加速器研究機構, 素粒子原子核研究所, 助手 (90391705)
魚住 聖 信州大学, 理学部, 教授 (00422189)
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Keywords | 素粒子実験 |
Research Abstract |
当科研費による研究支援により実験開始前のCERN(欧州原子核研究機構)にてヒッグス粒子発見に関する研究を続けている。ATLAS実験による軽いヒッグス粒子の発見をめざしてヒッグス粒子の二光子への崩壊プロセスを中心に、その他の崩壊モードも含めて研究を進めている。平成18年度においては ・EW γγ jet jetプロセスの生成 VBFによるHiggs粒子生成とその二光子への崩壊プロセスに対する重要なバックグランドプロセスであるElectroweak反応によるγγ jet jetプロセスの断面積の評価をMadGraph/MadEventを用いて行った。Pythia等の他のevent generatorとの断面積の比較はこのプロセスが主要なバックグラウンドであるため重要である。、 ・ヒッグスの他の崩壊モードの検討 ヒッグス粒子がさらに大きい場合の検討も行った。WWから両Wボゾンがそれぞれレプトンとハドロンに崩壊する場合を中心にfast simulationによりそのヒッグス粒子の発見に対する貢献度と、また発見後に終状態を再構成しヒッグス粒子のスピンおよびCP固有状態の決定の可能性について研究を行った。またfull simulationのサンプルを用いてfast simulationの解析の妥当性の検討を行った。 などの点を中心に検討作業を行った。またATLAS実験における発見過程にとって重要なパートン分布関数(pdf)の実験初期における標準理論の仮定を用いての決定についての準備的な研究も行った。
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