2006 Fiscal Year Annual Research Report
SuperLHC計画のための高磁場超伝導マグネットの開発研究
Project/Area Number |
18034009
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Research Institution | High Energy Accelerator Research Organization |
Principal Investigator |
土屋 清澄 大学共同利用機関法人高エネルギー加速器研究機構, 超伝導低温工学センター, 教授 (20044787)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
山本 明 大学共同利用機関法人高エネルギー加速器研究機構, 超伝導低温工学センター, 教授 (30113418)
満田 史織 大学共同利用機関法人高エネルギー加速器研究機構, 超伝導低温工学センター, 研究機関研究員 (60425600)
竹内 孝夫 物質・材料研究機構, 超伝導材料センター, グループリーダー (80354299)
伴野 信哉 物質・材料研究機構, 超伝導材料センター, 主任研究員 (30354301)
菊池 章弘 物質・材料研究機構, 超伝導材料センター, 主任研究員 (50343877)
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Keywords | 素粒子実験 / 超伝導材料 / 超伝導マグネット / Nb_3Al超伝導線 |
Research Abstract |
Nb_3Sn線材よりも機械的歪み特性が優れたNb_3Al線材の開発を進めた。本研究では、1)Nb_3Al線材への安定化銅付着法、2)長尺Nb_3Al線材の製造技術の開発、3)Nb_3Al線材内部の微視的組織観察を行った。1)では、先年度に開発した短尺線材における銅めつき法をスケールアップして長尺の銅安定化線材を製作する技術開発を進めた。より強固な銅付着力を得るためのめっき条件、熱処理条件を調べた結果、Niストライク厚は0.5mm程度が、めっき後の熱処理は600℃x1Hが最適であることが分かった。長尺線材用のめつき技術の開発では、10m程度の連続めっきが可能となった。2)では、400トン・プレスを用いて1.35mmfの前駆体線材を製作し、伸線加工、表面に付着しているGa除去法などの技術開発を行った。種々の試みの結果、長尺線材の製造には以下のような工程が必要であることが分かってきた。i)NbAl前駆体線材(1.0~1.35mm f)の製作、ii)塩酸によるGa除去+ブラシ掛け、iii)最終線径直前(0.8-0.9mm f)までのカッセットローラーダイスによる伸線加工+twist、iV)陽極酸化+ダイス伸線により最終線径(0.7mm f)仕上げ、V)安定化銅の付着。また、ケーブル製作のための予備的検討も行った。3)では、高い空間分解能を持つFE-SEMを用いてElectron Backscatter Diffraction Patternにより、NbAl線材の断面組織構造を調べた。これにより、急熱急冷処理後の結晶粒サイズは~4-5mm、変態熱処理をすると~1mm以下になること、また、電流密度の高い線材の結晶粒は小さいことなどが分かった。
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