2007 Fiscal Year Annual Research Report
DT中性子計測への応用をめざしたCVD単結晶ダイヤモンド厚膜の合成と評価
Project/Area Number |
18035001
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Research Institution | Hokkaido University |
Principal Investigator |
金子 純一 Hokkaido University, 大学院・工学研究科, 准教授 (90333624)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
藤田 文行 北海道大学, 大学院・工学研究科, 助教 (10002312)
本間 彰 北海道大学, 大学院・工学研究科, 技術専門職員 (80374594)
藤森 直治 独立行政法人産業技術総合研究所, ダイヤモンド研究センター, センター長 (90371070)
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Keywords | 核融合プラズマ / 人工ダイヤモンド放射線検出器 / 結晶合成 / 結晶特性評価 / 電荷捕獲同定手法 / α線測定 |
Research Abstract |
今年度は人工ダイヤモンド放射線検出器実現を目指し、CVD単結晶ダイヤモンド厚膜の合成と評価を行った。高圧高温合成Ib型基板を使用し、800度・1100度、80Torr・110Torrの4点でダイヤモンドを合成した。合成の主目的はダイヤモンドの{111}面の成長率と{100}面の成長率の比であるα値の把握である。α値によって結晶のモルフォロジーや不純物の取り込みに大きな違いが生じることが知られている。 合成したダイヤモンドのα値は1.6〜4.9に分布した。ラマン分光の結果、全ての試料でダイヤモンドのsp^3結合によるピークが観測された。800度で合成した試料についてはグラファイト成分、窒素と空孔のペアによるNV発光が観測された。また、これら二つの試料については、結晶表面上に平行電極を蒸着により製作し印加電圧をかけた状態でα線を入射させた。この結果、α線により生成した電荷キャリアのドリフトにより信号が出ることを確認した。 さらに、高品質なダイヤモンドの合成を目指し、800度、110Torr、メタン濃度1%での合成をおこなった。その結果、ラマン分光ではグラファイト、NV発光は観測されなかったが、多結晶体的な表面形態をもった結晶であり、α線測定については漏れ電流が大きく信号が出なかった。 今年度の研究の結果、α値3〜4の範囲を集中的にサーベイを行なう必要があるとの結論に至った。次年度以降は低メタン濃度における長時間合成を行なっていく。
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Research Products
(3 results)