2006 Fiscal Year Annual Research Report
イオンサイクロトロン周波数帯の高周波入射によるプラズマ診断法の開発
Project/Area Number |
18035002
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Research Institution | University of Tsukuba |
Principal Investigator |
市村 真 筑波大学, 大学院数理物質科学研究科, 助教授 (10151482)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
檜垣 浩之 広島大学, 先端物質科学研究科, 助教授 (10334046)
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Keywords | イオンサイクロトロン周波数 / アルベン波動 / 高周波プローブ / イオンサイクロトロン放射 / 伝達関数 |
Research Abstract |
高温・高密度プラズマにおいては、高エネルギー粒子の存在に起因したアルベン波動の励起が数多く報告されている。これらの波動は、プラズマ全体に渡って発生するグローバルなモードであり、逆にモードの存在からプラズマパラメタを推定することも可能である。能動的な診断法として、外部よりイオンサイクロトロン周波数帯(ICRF)の高周波を印加し、アンテナ応答(負荷抵抗)及び実際にプラズマ中に励起されるアルベン波動を検出し、巨視的なプラズマパラメタに関する情報を得ることを目的とした高周波プローブの開発を行った。複雑な空間形状を持つ非軸対称アンカー部のプラズマパラメタを評価することを念頭に、広い周波数範囲に渡ってインピーダンス整合が可能な外部回路系を構築し、低電力高周波周波数を階段状に掃引してプラズマに印加した。印加高周波による波動の共鳴的励起を明らかとするため、印加高周波と励起波動を用いた複素伝達関数を導出した。この結果、アンテナ設置位置において、イオンサイクロトロン基本周波数を超す14MHz以上の領域にアルベン速波の共鳴的な励起を確認した。また、軸対称セントラル部にも新たに高周波アンテナを設置し、より広い周波数範囲での伝達関数を求めた。理論的に得られる波動励起との比較・検討を行っている。 一方受動的診断法として、プラズマ中の非等方な速度分布に起因して励起されるICRF領域の波動を検出し、その励起・伝播特性からプラズマパラメタを推定することを目的とした研究にも着手した。具体的には、日本原子力研究開発機構で稼動するJT-60U装置において観測されるイオンサイクロトロン放射に関するデータから、プラズマパラメタ依存性を明らかとし励起機構を解明することにより、プラズマ診断法として確立することを試みている。
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Research Products
(6 results)