2006 Fiscal Year Annual Research Report
レーザー誘起蛍光法を用いたスクレイプ層プラズマの流速ベクトル計測法の開発
Project/Area Number |
18035003
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
河森 栄一郎 東京大学, 高温プラズマ研究センター, 助手 (90345273)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
小野 靖 東京大学, 大学院新領域創成科学研究科, 教授 (30214191)
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Keywords | プラズマ・核融合 / レーザー分光計測 |
Research Abstract |
初年度である本年度は、レーザー誘起蛍光法(LIF)に用いる高速波長掃引(RAFS)色素レーザーの構築を目的として、波長掃引機構の検討・設計・構築を行った。アクチュエータ駆動エタロン、電気光学素子(EO)を検討した結果、エタロン及び駆動機構の設計・構築を行うこととした。エタロンを用いる場合、レーザー光の静的な性能(線幅、掃引波長幅、強度)を高くすることができる点が利点である。目標値として線幅0.6pm(@611.492nm)、掃引幅±8pmのレーザー光を要求する場合、計算からエタロンに用いるミラーは、フィネス>10程度が必要で、表面精度1/100、反射率86%のミラーを用いることとなった。この場合レーザー光のエタロン透過率は40%となる。製作したエタロンの静止時の線幅を、スペクトラムアナライザを用いて測定した結果、線幅<2pmとなり、おおむね目標値は達成できた。課題として駆動時のエタロンの特性の評価が残された。また、Nd:YAG-Dyeレーザー系とエタロン駆動アクチュエータやプラズマ放電系などのトリガ系の同期をとるシステムの構築を行った。また、ドップラーシフト分光システムの流速分解能を、既存トーラスプラズマ装置を用いて受動分光により検証した。1次元で、さらにはLIFを行った計測ではないが、設計の目標値である0.5km/sを確認した。その後2次元ドップラー分光システムの構築に着手し、光ファイバーバンドル、モノクロメータ(焦点距離50cm)、ICCD、マルチアノードフォトマルを整備し、モノクロメーター光学系マッチングのためのレンズシステムの構築を行った。
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