2006 Fiscal Year Annual Research Report
デタッチプラズマ生成でのアルファ粒子の影響と熱粒子制御法の開発
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18035011
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Research Institution | Tokai University |
Principal Investigator |
利根川 昭 東海大学, 理学部, 教授 (90197905)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
渋谷 猛久 東海大学, 工学部, 教授 (90235599)
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Keywords | ダイバータ物理 / ダイバータ制御 / 損失アルファ粒子 / ヘリウム2価イオン / オメガトロン質量分析器 / デタッチプラズマ / レーザ光脱離法 / 原子・分子素過程 |
Research Abstract |
DT核融合炉の運転モードとして提案されている部分デタッチダイバータは、水素又は重水素と損失アルファ(α)粒子が混在する複雑な原子・分子過程と放射過程を伴うため、その物理機構は解明されておらず制御法も未開発になっている。本研究の目的は、東海大学で開発した高熱流シートプラズマ装置(TPD-SheetIV)を用い、ヘリウム2価イオンを含む高熱流ヘリウムプラズマを生成し、水素又は重水素ガスパブで周辺に生成される負イオンをモニターすることにより、低ガス流量で部分デタッチダイバータの熱粒子を制御する高ガス効率熱粒子制御法の開発を目指すことである。 本研究を遂行するには、(1)部分デタッチダイバータを制御のために開発したレーザ光脱離法による高効率ガスダイバータ制御システムの高性能化、(2)高速ヘリウム2価イオンと低速のイオン種を分離可能なダイバータプラズマモニター用オメガトロン形質量分析器の開発、(3)3次元高速プロープシステム等が必要である。 平成18年度は、新しいオメガトロン質量分析器の設計・製作の一部を実施した。また、基礎研究として、既存の小型オメガトロン質量分析器による水素/重水素/ヘリウムプラズマでのイオン種計測を実施した。さらに、水素/ヘリウム混合実験でのイオン種計測も行った。以下に平成18年度(計測機器の改造による計測部の充実、予備実験の実施)に得られた成果概要を示す。 (1)高速のヘリウム2価イオンと低速のイオン種を分離可能なオメガトロン形質量分析器の設計・製作を行った。また、分析器用小型ターボポンプの購入や制御系の製作を実施した。 (2)放電電流50Aのヘリウム実験において、ヘリウム2価イオンが全体の18%生成されていることを確認した。 (3)水素/重水素実験、さらに、水素/ヘリウム混合実験において、各種分子イオンを検出し、分子性再結合の可能性があることを実験的に示した。
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Research Products
(6 results)