2006 Fiscal Year Annual Research Report
中性子計測は完全な電極構造を持ったダイヤモンド検出器が有効である
Project/Area Number |
18035012
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Research Institution | Kanagawa University |
Principal Investigator |
柏木 利介 神奈川大学, 工学部, 助教 (40202006)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
日比野 欣也 神奈川大学, 工学部, 準教授 (80260991)
奥野 祥二 神奈川大学, 工学部, 助教 (90281451)
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Keywords | 電子デバイス機器 / 中性子計測 / ダイヤモンド検出器 |
Research Abstract |
D-T核融合炉において発生する14MeVの中性子の検出を行う際、ダイヤモンド検出器の利用が考えられる。ダイヤモンドは炭素であり、C-12(n,α)Be-9の反応を起こしやすいことは周知の事実である。このダイヤモンド検出器に関し、他の様々なグループが開発を行っているが、あまり良好な結果は得られていない。それはダイヤモンド検出器に対して完全なるオーミック電極ができておらず、検出器内部で発生したキャリアが完全には収集できていないと考えられる。本研究では、完全なオーミック電極を用いたダイヤモンド検出器の製作を行い、実際に中性子を照射して、発生するα線のエネルギー分解能を測定することを目的としている。ダイヤモンド検出器の内部でも放射線入射に対して、良好なデータを得るには、オーミック電極を作ることが重要と考えている。特にワイド・バンドギャップのダイヤモンドにとってはショットキー接触電極を得ることは簡単だが、オーミック電極を得ることは難しいことで、様々なグループがこの製法をアプローチしてきた。現在までに、DLCを用いたオーミック電極ができているが、この薄膜は、もろく、安定性という点では問題が残されている。ここでtaCという新しい電極素材を用いてオーミック電極ができないかどうかが、本研究の主題である。このtaCに対しては、すでに研究を試みているが、高温処理などの方法は未解決な問題が多く、平成20年度中にこのtaC膜を検討していきたいと考えている。また、実際に製作したダイヤモンド検出器を使用して原子力研究所において中性子の検出実験を行い、ダイヤモンド検出器の性能を確かめたいと思っている。
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Research Products
(1 results)