2006 Fiscal Year Annual Research Report
アルファ粒子計測用高電流密度ヘリウム水素正イオンビーム源の評価
Project/Area Number |
18035017
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Research Institution | National Institute of Advanced Industrial Science and Technology |
Principal Investigator |
榊田 創 独立行政法人産業技術総合研究所, エネルギー技術研究部門, 主任研究員 (90357088)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
小口 治久 独立行政法人産業技術総合研究所, エネルギー技術研究部門, 研究員 (20356976)
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Keywords | ヘリウム水素イオン / アルファ粒子 / 核融合プラント / 中性ヘリウム粒子ビーム / イオン源 / 質量分析器 / 中性粒子ビーム装置 / ITER |
Research Abstract |
DT反応核融合プラントにおいて生成されるアルファ粒子の速度分布を計測するために、集束性の良い高電流密度のヘリウム以上の重い粒子のイオンビームを燃焼プラズマ中に入射するシステムが候補の一つとして考えられている。例えば、入射された中性ヘリウム(HeO)粒子は、アルファ粒子と荷電交換反応を行う。その際、アルファ粒子は高エネルギーのHeOに変換され、エネルギーアナライザーにより計測される。HeOビームを生成する方法の一つとして、イオン源内でヘリウム水素正イオン(HeH^+)を生成し約20keVに加速後、HeH^+成分のみを磁場で分離し電極で1MeVまで加速する。その後、中性化セルでHeOに変換しプラズマ中に入射することが考えられている。そこで、産総研で開発したNBIシステムを用いてヘリウムと水素の混合ガスを用いたビーム引き出し実験を300Vの低エネルギーで行った結果、HeH^+を多く生成することが可能な条件を見いだした(前年度の成果)。 今年度は、実際に20kV程度の高エネルギーの全ビームからHeH^+の電流成分のみを磁場で分離し、得られる電流の割合を計測し、ITER等における実際の計測において必要とされる電流密度が達成されるかを評価するシステムの設計と一部の製作を行った。設計の結果、ビームアパーチャー、分離用電磁石、電流計測器等を組み合わせることで、全ビーム、HeH^+、He^+、H^+、H2^+、H3^+の各成分を十分に分離し、かつ電流計側点において集束良くビーム電流を計測可能であることがわかった。来年度において、装置の組み立てと計測実験を行い、最終的に電流割合を評価する予定となっている。(ビーム焦点位置が設計値よりも想定外に短かいことが判明したため、焦点位置計測実験とその結果に基づいた磁場分離システム設計を中心に行い、電流成分計測システム研究は次年度に行うこととなった。)
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Research Products
(5 results)