2006 Fiscal Year Annual Research Report
パラジウム触媒を用いたヒドリド転移型アレン変換反応の開発と応用
Project/Area Number |
18037066
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Research Institution | Gakushuin University |
Principal Investigator |
中村 浩之 学習院大学, 理学部, 教授 (30274434)
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Keywords | パラジウム触媒 / アレン変換 / ヒドリド転移 |
Research Abstract |
アレン化合物はその炭素-炭素二重結合の特異な反応性から有機合成上重要なビルディングブロックの1つとして注目されている。一般に、アレン化合物はプロパルギルエステル誘導体と有機銅試薬のS_N2'反応により合成される。しかし、この従来法は低温条件でカルバニオンを発生させる必要があることから、その置換基には制限がある。我々は、様々な有機ハライドに対しアレニル基導入が行えるより一般的な汎用性の高い分子変換反応の開発を目指して、研究を進めてきた結果、プロパルギルアミンがパラジウム触媒下、アレンに変換されることを見出した。本反応では、窒素に隣接するC-Hσ結合にパラジウムが酸化的付加し、生成したヒドリドが炭素-炭素三重結合へS_N2'反応することでアレン化合物に変換されるため、プロパルギルアミンをアレン等価体として扱うことができ、様々な有機ハライドに対して園頭反応を利用してプロパルギルアミンを導入後、アレン変換できる非常に汎用性の高い分子変換反応である。しかしながら、本反応では園頭反応とアレン変換反応の2段階反応が必要であった。そこで、本特定領域研究(平成18年度)公募研究では、様々な有機ハライドに対して直接アレニル基を導入できる高度分子変換反応を検討した。我々は高度に電子不足ホウ素クラスターであるカルボラン骨格に注目し、新たにカルボラン含有二座型電子不足りん配位子をジリチオ化オルトカルボランから合成し反応を検討したところ、それぞれアレン化合物のみを60〜99%の収率で得ることに成功した。
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[Journal Article] Synthesis and Biological Evaluation of Boronic Acid Containing cis-Stilbenes as Apoptdtic Tubulin Polymerization Inhibitors2006
Author(s)
Nakamura, H., Kuroda, H., Saito, H., Suzuki, R., Yamori, T., Maruyama, K., Haga, T.
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Journal Title
ChemMedChem 1
Pages: 729-740
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[Journal Article] Synthesis and Biological Evaluation of Benzamides and Benzamidines As Specific Inhibitors of VEGFR Tyrosine Kinases2006
Author(s)
Nakamura, H., Sasaki, Y., Uno, M., Yoshikawa, T., Asano, T., Shibuya, M., Uehara, Y.
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Journal Title
Bioorg. Med. Chem. Lett. 16
Pages: 5127-5131
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