2006 Fiscal Year Annual Research Report
π-共役高分子ナノ結晶の超階層構造形成とその光・電子物性
Project/Area Number |
18039001
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
及川 英俊 東北大学, 多元物質科学研究所, 教授 (60134061)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
増原 陽人 東北大学, 多元物質科学研究所, 助手 (30375167)
若山 裕 独立行政法人物質・材料研究機構, 半導体材料センター, 主幹研究員 (00354332)
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Keywords | コア-シェル構造 / ポリジアセチレン / 有機・高分子ナノ結晶 / パターン基板 / カプセル化 / 配列・配向制御 / 再沈法 / マイクロ波 |
Research Abstract |
本研究課題では,「π-共役有機ナノ結晶から成る超階層構造の構築を目指す.そのためのより精緻な単分散有機ナノ結晶の作製法の確立を計る.」ことを主たる研究目的とした.本年度(単年度)はその目的達成のために,以下の具体的実施項目の検討を行ったので報告する. (1)ポリジアセチレン(PDA)ナノ結晶はこれまで再沈法で作製されてきたが,さらなるサイズ分布を制御(狭化)するため,再沈直後にマイクロ波(2.45GHz)照射を行った.これは用いた良溶媒の速やかな除去と加熱による結晶化速度を高める意図がある.照射条件の検討の結果,40秒の照射が最も適当で,サイズの単分散性向上が図れた. (2)PDAナノ結晶水分散液にスチレンモノマーと重合開始剤を加え,ソープフリー乳化重合を行い,ポリスチレン(PS)によるカプセル化を行った.SEM像およびTEM像からPDAナノ結晶が内包されているPS微粒子が確認された.今後はさらにサイズ・形状がより均一になるような重合条件の最適化を行う必要がある. (3)PSカプセル化PDAナノ結晶をパターン基板上へ配列・配向制御するためのモデル実験として,ポリスチレンラテックス(PSL)を用いて行った.パターン基板およびTapered Cellの条件検討から,50μm以上の大面積に渡っての大面積なPSL配列構造を作製した.さらに,メニスカス後退を繰り返すことにより,PSL配列構造の二次元集積化も可能となり,いわゆる「カゴメ構造」の構築に成功した.光伝搬特性を評価すると,ヘキサゴナルパターンと比較して,カゴメ構造では光の伝搬が抑制・閉じ込められていることが判明した.
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Research Products
(5 results)