2006 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
18039029
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Research Institution | Kyushu University |
Principal Investigator |
竹内 正之 九州大学, 大学院工学研究院, 助手 (70264083)
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Keywords | 共役ポリマー / 配列制御 / 超分子 |
Research Abstract |
共役ポリマーは光学的、電気化学的に共役系特有の性質を示すことから有機半導体、有機EL素子、ディスプレー、太陽電池、化学センサなど多方面にわたり研究されている。これらの応用には共役高分子の鎖間、鎖内の光学的、電気化学的な性質をチューニングすることが重要な課題の一つだと考えられる。そのためには、主鎖を規則的に配列させることはもちろんのこと、鎖間を様々な距離に制御することが必要である。現在では、液晶や結晶化を用いた手法が報告されているが、主鎖を一方方向に配列させることは可能でも鎖間を様々な距離にチューニングするまでには至っていない。そのため、新たな一般的な手法の開発が待たれているのが現状である。 そのような背景のもと、我々は細胞中におけるアクチンフィラメント(1次元高分子)の配列に注目した。そのコンセプトは、複数のアクチンフィラメント認識部位を有する架橋タンパク質がアクチンフィラメント間を架橋するという非常にシンプルなものである。これにより形成される構造は、認識部位間のスペーサーの距離、配向および自由度に大きく依存するため、鎖問の狭い強固な構造や鎖間の広い柔軟な構造となる。以上の知見から、共役ポリマーを規則的に配列させるためには、共役ポリマーを認識する部位を複数有する架橋分子を用いれば可能であると考え検討を行った結果、共役ポリマーを2次元シート、環状、グリッド状の集合体へと変換することに成功した。今後3次元の結晶性配列へと展開することが必要となる。
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Research Products
(3 results)