2006 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
18043022
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Research Institution | Japan Atomic Energy Agency |
Principal Investigator |
町田 昌彦 独立行政法人日本原子力研究開発機構, 研究の総括・モデルの決定・概念構築, 研究主幹 (60360434)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
佐々 成正 独立行政法人日本原子力研究開発機構, シュミレーションプログラムの構築およびシュミレーション, 研究員 (10360421)
山田 進 独立行政法人日本原子力研究開発機構, シュミレーションの並列化・大規模化, 研究員 (80360436)
鈴木 喜雄 独立行政法人日本原子力研究開発機構, シミュレーションの可視化, 研究副主幹 (00360412)
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Keywords | 計算物理 / 原子・分子物理 / 物性理論 / 低温物性 / シミュレーション工学 |
Research Abstract |
本研究課題の主目標は、希薄原子ガス及び超流動ヘリウムにおいて共通に現れ、そのダイナミクスを支配する量子渦糸の研究を研究項目A03の研究代表者ら(坪田誠)と協力し、超大規模シミュレーションを担当する専門チ「ムを形成し、シミュレーションを行うことで量子乱流における新概念形成に貢献することである。平成18年度は、以下の3つの研究実施項目を立て、研究を実施した。(1)シミュレーションコードの並列化と超並列計算機上での高速化。(2)原子ガスBECでの大規模テストシミュレーション。(3)大規模シミュレーションによる乱流構造の可視化。これら3つの項目についての研究実績を以下に記す。(1)研究代表者らはトラップポテンシャルに閉じ込められた原子ガスのダイナミクスを研究するグロスピタエフスキー方程式のシミュレーションコードを代表者機関の大型計算機で動作できるよう並列化等の整備と高速化を行った。これにより、項目(2)で実施する原子ガスBECでの大規模テスト計算が可能となった他、3次元周期境界での量子乱流シミュレーションを次年度に行うためのプログラム開発が完了した。(2)原子ガスBECでの大規模テストシミュレーションについては、計画(1)で整備したプログラムを用いてトラップポテンシャル中の回転下でのダイナミクスを研究し、並列計算結果を基に、エネルギー・スペクトルが乱流に特徴的である-3/5則を示すことを確認し、その-3/5則が現れた場合の渦糸構造が乱流状態にあることを突き止めた。(3)の計画に対しては(2)の計算結果において、乱流的状態になっている部分の可視化を行い、乱流特有の渦糸構造を探査することを行ったが、乱流構造の詳細の可視化は19年度に引き続き行うこととした。
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