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2006 Fiscal Year Annual Research Report

自己認識に関わるミラーニューロンシステム

Research Project

Project/Area Number 18047026
Research InstitutionKinki University

Principal Investigator

村田 哲  近畿大学, 医学部, 助教授 (60246890)

Keywords身体性 / ミラーニューロン / 頭頂連合野 / 腹側運動前野 / 内部モデル / 遠心性コピー / 自己 / 他者
Research Abstract

本研究では,脳内における自己と他者の身体の認識のメカニズムと,頭頂連合野と運動前野のネットワークの役割を明らかにすることが目的である.頭頂葉のAIP野と腹側運動前野のF5を結ぶネットワークは,手操作運動に関わることが知られている.これまで,AIP野では,物体の三次元的な特徴に視覚性に反応するニューロンが見つかっている.F5において,Parma大学との共同研究の結果,対象物体を見たときに反応する活動が物体の特徴ではなくそれをつかむときの手の形に選択性を持つこと,また,これらの視覚性の反応を示すニューロンが,運動に先行した視覚から運動への変換過程に関すると考えられる活動を示すことが明らかになった.頭頂葉から送られた視覚情報に基づいた運動のプログラムの選択に腹側運動前野が関わり,その遠心牲コピーが頭頂葉へ返されることが示唆された.また,我々は自己の手の運動の視覚的なフィードバックに関わると考えられるニューロン活動を現在記録中である.頭頂葉において遠心性コピーが多種の感覚フィードバックと統合されることによって自己の身体の認識がおこなわれると考えられる.
一方,脳は他者の行為を認識することが可能であるが,自己の身体のみならず他者の身体を認識するメカニズムを考える必要がある.我々は,自己の身体と他者の身体は共通の領域で表現されているのではないかと推測した.そこで,頭頂葉のVIP野の多種感覚ニューロンが,自己の身体だけでなく,他者の身体をコードしているかどうか調べた.その結果,自己の身体部位をコードすると考えられるニューロンが,他者の同一の身体部位上に鏡像関係に視覚受容野を持つニューロンが見つかった.自己の身体を参照して他者身体の認識を行う可能性が示唆される.こうしたことは生理学的問題のみならず,他者認識の工学的モデルの構築にも重要であると考えられる.

  • Research Products

    (3 results)

All 2006 Other

All Journal Article (2 results) Book (1 results)

  • [Journal Article] Functional properties of grasping-related neurons in ventral premotor area F5 of the Macaque monkey.2006

    • Author(s)
      Raos, V., Umilta, M-A., Murata, A., Fogassi, L., Gallese V
    • Journal Title

      Joural of Neurophysiology 95

      Pages: 709-729

  • [Journal Article] 自己と他者の身体の脳内表現2006

    • Author(s)
      村田 哲, 石田裕昭
    • Journal Title

      電気通信学会技術研究報告書 106・410

      Pages: 41-44

  • [Book] Representation and Brain, edited by Shintaro Funahashi

    • Author(s)
      Akira Murata, Hiroaki Ishida
    • Publisher
      Springer veriag(In press)

URL: 

Published: 2008-05-08   Modified: 2016-04-21  

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