2006 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
18048042
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Research Institution | Kochi University of Technology |
Principal Investigator |
三枝 嘉孝 高知工科大学, 総合研究所, 助手 (10367831)
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Keywords | 液晶 / アクチュエータ / マイクロ・ナノデバイス / マニピュレーション / μ-TAS / メカトロニクス / Lab on Chip / MEMS |
Research Abstract |
研究代表者は、これまでにねじれネマティック液晶セルにおいて発生する液晶流動を利用した混入微小物体の2次元操作法の開発に成功している。そこで平成18年度は、本技術をバイオチップとして利用可能かを検討する研究を行った。実施項目は以下のものである。 (1)液晶材料の検討 これまでの成果から、微小物体操作には液晶性物質の粘性が強く影響することが推測されている。そこで、粒子運動のゆらぎを少なくし、バイオチップとして利用するために、ネマティック液晶および強誘電性液晶を用いてより適切な粘性をもつ液晶性物質を検討した。 (2)配向処理法の検討 粒子運動の空間分布をなくすためには、チップ内で液晶配向にムラがないことが重要である。液晶配向は基板処理により決まるので、様々な配向剤(ポリビニルアルコール、ポリイミド、およびシランカップリング剤等)を用いて、配向処理法を検討した。 (3)性能評価 配向状態の観察は、偏光顕微鏡に長作動距離対物レンズおよびホットステージを組み合わせて行う。画像解析による変位測定を行い、チップ温度に対する変位量および応答速度を評価した。粒子運動および液晶の配向状態の確認には偏光顕微鏡を用いて行った。液晶の性質には温度依存性があるので最適温度の検討が不可欠である。現在は電熱素子、制御ボード、熱電対などを用いて自作の顕微鏡用のホットステージを作って温度制御を行っている。 現在、得られた成果の発表準備中である。平成19年度中には論文投稿および発表を行いたいと考えている。
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