2006 Fiscal Year Annual Research Report
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18049020
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
篠田 裕之 東京大学, 大学院情報理工学系研究科, 助教授 (40226147)
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Keywords | 皮膚感覚インタフェース / 触覚ディスプレイ / 触覚センサ / バーチャルリアリティ / ハプティックス / テレタクション / 超音波放射圧 / マルチプリミティブ |
Research Abstract |
マイクロ波帯二次元通信は,導電性繊維など柔軟な材料によって構成される通信シートに多数の素子を分布し,動作させることを可能にする.各素子と通信シートの間に電気接点が不要でありながら,各素子に電力をも供給しながら信号伝送させることができる.このような新規技術を背景として本課題で取り組んでいるのは,筋電位分布を高密度に計測できるサポータ状デバイスの開発である.素材の伸縮性を利用して乾式電極アレイを皮膚に密着させ,高密度に2次元筋電パターンを検出する. 従来は大掛かりであった筋電計測装置を,伸縮性のあるサポータ状デバイスにして装着を容易にし,情報世界とのインタフェースとして活用する.腕表面全体で2次元筋電パターンから各指の動きと力を特定するため,装着時の位置あわせは不要である.さらに筋電は実際に指が動き出すより0.1秒程度早く発生することを利用して,新しいインタフェースが実現される. たとえば従来のジェスチャインタフェースでは,環境にジェスチャを計測する装置が必要であり,人間側の意図を正しく伝達するために大きな動きが必要であった.本デバイスを装着していれば,手近な壁や自分の体の一部を人差し指で押すことによってポインタの移動方向を指定し,親指を押しつけることでクリックを行うなど,小さな動きで意志表示が可能になる.また作業,スポーツ時のスキルを分析する際にも,形だけでなくどの筋肉に力が入っているかという重要な情報が獲得できる.筋電は実際の動きより早く発生することから,遠隔操作システムにおける操作遅延の解消や,特に危険回避の補助,例えば足に装着することで自動車のブレーキングを早める,といった応用も考えられる. 本年度は単一の筋電計測ユニットを試作して筋電計測実験を行い,良好な結果を得た.また筋電計測以外のインタフェースとして,布自身の3次元形状を計測可能な「3次元形状キャプチャシート」を提案した.
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Research Products
(6 results)