2006 Fiscal Year Annual Research Report
オルガネラとAtg分子の動態解析によるペキソファジー高次機能発現機構の解明
Project/Area Number |
18050016
|
Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
阪井 康能 京都大学, 農学研究科, 教授 (60202082)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
高野 義孝 京都大学, 農学研究科, 講師 (80293918)
|
Keywords | 植物病原性カビ / 脂質滴 / オートファジー / ペルオキシソーム / 液胞 |
Research Abstract |
ペキソファジーに必須のAtg26ステロールグルコシドを生産する酵素である。本年度は、Atg26のGRAMドメインがもつPI4P結合能により、Atg26が、新生膜合成前駆体に回収され、そこでSGを生産することがペキソファジー時に形成される膜構造体MIPAの伸長に必要であること、Atg26の本局在にはPI4Pを生成するPI4キナーゼのうち、ゴルジ体に局在するPik1が必要なことを明らかにした(J Cell BIol)。この結果は、ペキソファジー時に起こる新生膜合成のために必要な脂質ソースの一部がゴルジ体であることを示唆しており、またミクロペキソファジー時の液胞によるペルオキシソーム包み込みにはVac8が必要なことを明らかにした。またペキソファジー時の脂質滴の動態を、ペルオキシソーム・液胞とともに追跡し、ペルオキシソーム新生時における脂質滴の関与を示唆する結果をえた。さらに詳細な解析を次年度に行う予定である。一方、メタノール資化性酵母が植物と共生し、このとき、ペルオキシソーム代謝が行われることを見いだした。一方、植物病原菌を用いては、その感染のために様々な特異的細胞を分化する植物病原糸状菌の感染樹立過程におけるペキソファジー動態を詳細に把握するために、GFP-SKLに加えてGFP-ATG8融合遺伝子をマーカーを用いて解析を行うことにより、植物病原菌の感染樹立過程で選択的オートファジーであるペキソファジーと非選択的分解系であるマクロオートファジーが同時に起こっていることを明らかにした。
|
Research Products
(7 results)