2006 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
18050021
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
井上 直和 大阪大学, 微生物病研究所, 助手 (50379096)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
伊川 正人 大阪大学, 微生物病研究所, 助教授 (20304066)
岡部 勝 大阪大学, 微生物病研究所, 教授 (30089875)
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Keywords | 受精 / 精子 / 卵子 / 遺伝子改変動物 / 膜融合 |
Research Abstract |
受精は生命現象の始まりという極めて重要な現象にも関わらず、分子生物学的な機構については未知の部分が多い。特に精子と卵子の融合機構については卵子上の融合因子としてCD9が最近報告されたのみで精子側の必須因子は同定されていなかった。申請者のこれまでの成果として、融合を特異的に阻害するモノクローナル抗体を用いて、世界で始めて精子側の融合因子Izumoを発見した(Nature, Inoue N et al, 2005)。Izumoノックアウト精子は融合の準備段階である先体反応まで正常に進行するが、,その後の卵子との融合が完全に阻害される。さらに融合を顕微授精法でバイパスすると正常に発生することから、Izumoはまさに精子と卵子の融合にだけ機能する世界で始めて発見された精子側の融合因子であった。 平成18年度は、先体反応に伴う精子の融合因子Izumoの局在変化をmRed融合タンパク質によって可視化することにより、Izumoを指標とした精子のメンブレントラフィックをバイオイメージングできる系を確立することを目的に、この遺伝子をもつTGマウスを作製した。 さらにIzumoが精子赤道部に移動することの重要性を解析するため、常に先体内膜に存在するCD46とIzumoのキメラタンパク質を発現するTGマウスを作製した。今後はこれらTGマウスの精子を用いて、Izumoの局在変化や融合能を解析することにより、Izumoが赤道部へ移動することの融合に対する意義を明らかにしたい。
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[Journal Article] Positive expression of the immunoglobulin superfamily protein IZUMO on human sperm of severe male infertile patients.2007
Author(s)
Hayasaka, S., Terada, Y., Inoue, N., Okabe, M., Yaegashi, N., Okamura, K.
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Journal Title
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[Journal Article] Adenovirus serotype 35 vector-mediated transduction into human CD46-transgenic mice2006
Author(s)
Sakurai, F., Kawabata, K., Koizumi, N., Inoue, N., Okabe, M., Yamaguchi, T., Hayakawa, T., Mizuguchi, H.
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Journal Title
Gene Ther 13(14)
Pages: 1118-1126