2006 Fiscal Year Annual Research Report
シナプス小胞エンドサイトーシス関連蛋白の翻訳後修飾制御機構に関する研究
Project/Area Number |
18050026
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Research Institution | Okayama University |
Principal Investigator |
富澤 一仁 岡山大学, 大学院医歯薬学総合研究科, 助教授 (40274287)
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Keywords | 神経伝達 / シナプス小胞 / カルパイン / タンパク分解 / 膜輸送 / エンドサイトーシス / 翻訳後修飾 |
Research Abstract |
シナプス小胞のエンドサイトーシスは、エンドサイトーシス関連蛋白により制御されており、多くの同関連蛋白が同定されている。従来の研究より、これらエンドサイトーシス関連蛋白が翻訳後修飾を受けることが、同蛋白の機能制御に重要であることが示唆されている。例えば、エンドサイトーシス関連蛋白が脱リン酸化されることがエンドサイトーシスに促進的に働くことは知られていた。本研究は、リン酸化・脱リン酸化以外の翻訳後修飾制御機構について明らかにすることを目的とする。特に、エンドサイトーシス関連蛋白の限定分解ならびにアセチル化が同蛋白の機能ならびにシナプス小胞エンドサイトーシスに及ぼす影響について検討するための研究を遂行し、以下の研究成果を得た。 1.カルパインによるAmphiphysin I限定分解部位の同定 リコンビナントAmphiphysin Iをin vitroでカルパインと反応させ、限定分解したカルパインの分解部位についてMALDI-TOF/MSにて同定した。Amphiphysin Iは、カルパインにより、アミノ酸配列333番目、360番目、および389番目で断片化されることが明らかになった。いずれの部位もCLAPドメイン内であった。さらに、1-333、1-360、1-389のアミノ酸配列から成るAmphiphysin Iを作製し、SDS-PAGEゲル上にてカルパインで限定分解されたAmphiphysin Iといっしょに電気泳動することにより、見かけ上の分子量が一致することを確認した。 2.限定分解されたAmphiphysin Iの機能について検討 限定分解されたAmphiphysin IのDynamin等エンドサイトーシス関連蛋白との結合能およびリポソームとの結合能について検討した。断片化Amphiphysin Iをリポソームと反応させると、球状のリポソームがチューブ状に変化した。すなわち、断片化Amphiphysin Iが、シナプス小胞と結合できることが示唆された。一方、断片化Amphiphysin Iは、Dynaminと反応させてもリング形成が認められなかったことより、Dynaminとの結合ができないことが示唆された。
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