2006 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
18050036
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Research Institution | Tokyo University of Pharmacy and Life Science |
Principal Investigator |
多賀谷 光男 東京薬科大学, 生命科学部, 教授 (30179569)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
後藤 徹哉 東京薬科大学, 生命科学部, 助手 (50408689)
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Keywords | Syntaxin18 / NAG / BNIP1 / カーゴ受容体 / 小胞体 / 小胞輸送 |
Research Abstract |
SNAREは小胞輸送の膜融合に関与するタンパク質である。我々は、動物細胞の小胞体に存在するSNAREであるsyntaxin18(Syn18)が、ZW10、RINT-1、BNIP1、p31などと結合していることを見いだした。この複合体に関して、本年度は以下の研究を行った。 1)p31と相互作用するNAGの解析 予備実験によって抗p31抗体によってNAG(Neuroblastoma Amplified Gene)タンパク質(2371アミノ酸)が沈降してきたので、FLAG-NAGを培養細胞に発現させてSyn18複合体の各サブユニットとの結合を確認した。NAGをN末端断片(1-1035アミノ酸)とC末端断片(1036-2371アミノ酸)に分けて、結合実験を行ったところ、前者にはSNARE(Syn18およびp31)が結合していたが、膜表在性タンパク質であるZW10とRINT-1は結合していなかった。一方、後者にはZW10とRINT-1が結合したが、SNAREは結合していなかった。このことは、NAGが異なる領域でSyn18複合体の異なる成分と結合していることを示唆する。今後、NAGの機能をRNAi法などを用いて明らかにする予定である。 2)BNIP1結合タンパク質の解析 Two-hybridスクリーニングによってBNIP1と結合するタンパク質の候補として、カーゴ受容体と考えられているp24ファミリーの一つであるp23、スペクトリンファミリータンパク質Syne-1を同定した。培養細胞でこれらのタンパク質を発現させ、BNIP1とp23およびSyne-1の結合を確認した。BNIP1および膜貫通領域を欠失させたBNIPの過剰発現やノックダウンはp23のゴルジ体の局在に変化を与えた。この結果は、BNIP1がp23の局在を調節する因子である可能性を示唆する。
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