2007 Fiscal Year Annual Research Report
26Sプロテアソームによる巨大蛋白質複合体の選択的蛋白質分解機構解析
Project/Area Number |
18054011
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Research Institution | Nagoya University |
Principal Investigator |
水島 恒裕 Nagoya University, 大学院・工学研究科, 助教 (90362269)
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Keywords | プロテアソーム / 超分子複合体 / X線結晶構造解析 / 蛋白質分解 / 制御因子PA700 |
Research Abstract |
26Sプロテアソームは分子量250万Daの巨大なプロテアーゼであり、触媒活性をもった20Sプロテアソームを中心に、制御因子複合体PA700が20Sプロテアソームの両端に2分子会合し超分子複合体を形成している。26Sプロテアソームはユビキチンの付加された細胞周期制御タンパク質や変性タンパク質を認識し特異的に分解する役割を担っており、巨大な複合体を形成することで特定タンパク質だけを、ATPを利用し高次構造をほどきながら効率よく分解する。 本研究では26SプロテアソームのX線結晶構造解析による立体構造の解明とその機能の解析を目指し、遺伝子組み換えを行った酵母を用いて26Sプロテアソームの発現、精製、結晶化を行った。26Sプロテアソームはその複合体形成や反応過程において種々のタンパク質の結合と解離が起こっており、それらの中には酵母の生存に必須でないタンパク質も含まれている。そのことから、これらのタンパク質を欠損させた酵母による発現系を用いて精製した26Sプロテアソーム複合体を使用し、電子顕微鏡による観測を行い均一な複合体状態を取っていることを確認した。現在、これらの組み換え26Sプロテアソームの結晶化を行っている。 さらに、複合体状態だけでなく26Sプロテアソームを構成する制御因子複合体PA700の精製も酵母より行っており、PA700の電子顕微鏡観測、結晶化条件検討を行っている。また、制御因子複合体PA700はシャペロンタンパク質と結合することで安定化することが報告されていることから、シャペロンタンパク質との複合体による結晶化を目指し、その精製条件の検討も行っている。
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[Journal Article] Crystal structure of a chaperone complex that contributes to the assembly of yeast 20S proteasomes2008
Author(s)
Yashiroda H, Mizushima T, Okamoto K, Kameyama T, Hayashi H, Kishimoto T, Niwa S, Kasahara M, Kurimoto E, Sakata E, Takagi K, Suzuki A, Hirano Y, Murata S, Kato K, Yamane T, Tanaka K
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Journal Title
Nat Struct Mol Biol. 15
Pages: 228-236
Peer Reviewed
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[Journal Article] Structures and physiological roles of 13 integral lipids of bovine heart cytochrome c oxidase.2007
Author(s)
Shinzawa-Itoh K, Aoyama H, Muramoto K, Terada H, Kurauchi T, Tadehara Y, Yamasaki A, Sugimura T, Kurono S, Tsujimoto K, Mizushima T, Yamashita E, Tsukihara T, Yoshikawa S
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Journal Title
EMBO Journal 26
Pages: 17131-1725
Peer Reviewed
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[Journal Article] Crystal structure of Ufc1, the Ufm1-conjugating enzyme2007
Author(s)
Mizushima T, Tatsumi K, Ozakai Y, Kawakami T, Suzuki A, Ogasahara K, Komatsu M, Kominami E, Tanaka K, Yamane T
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Journal Title
Biochem Biophys Res Commun 362
Pages: 1079-1084
Peer Reviewed
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