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2006 Fiscal Year Annual Research Report

真核生物の複製装置形成に関与する蛋白質複合体の研究

Research Project

Project/Area Number 18054033
Research InstitutionThe Institute of Physical and Chemical Research

Principal Investigator

鎌田 勝彦  独立行政法人理化学研究所, 平野染色体ダイナミクス研究室, 先任研究員 (70360526)

KeywordsDNA複製 / 蛋白質複合体 / DNAポリメラーゼ / X線結晶構造解析 / レプリソーム
Research Abstract

真核生物のDNA複製の初期過程は、S期以前にMCM2-7複合体を特定のDNA領域に複製前複合体として形成させることから始まる。続いてS期特異的に働くプロテインキナーゼの活性化と様々な蛋白質の介入によって、MCM複合体は複製に必須なヘリカーゼとして構造的に成熟する。そしてDNA合成を担う数種のDNAポリメラーゼのローディングによって、レプリソーム複合体が構築されると考えられている。
多くの介在する蛋白質因子の中で、GINS複合体(Sld5-Psf1-Psf2-Psf3)は、複製ヘリカーゼの構造形成に関与すると考えられ、またDNAポリメラーゼのローディングも示唆されている。本研究者は、このGINS複合体の4種のサブユニットを大腸菌で同時発現させるシステムを作製し、共発現を経て、その複合体結晶を調製した。2.3Å分解能で構造解析したGINSコア複合体(Psf1のみN末端ドメインのみ)は、新規のサブユニット構造を持つ。4種類すべてのサブユニットは、共通する2種類のドメイン構造(A,B)で構成され、Sld5とPsf1のドメイン配置はA-Bであるのに対し、Psf2とPsf3のそれはB-Aとなっていた。つまりこれらのサブユニットの遺伝子は、進化的に共通の祖先から派生したことを示し、このことはGINSサブユニット内部の構造的特徴から立証することができた。この複合体は、Sld5とPsf1、Psf2とPsf3それぞれのサブユニットがダイマーを形成しながら二層に配置されている。すなわち、隣り合うサブユニットは疎水結合を介した相互作用面を形成し、環状の高次構造を形成していた。さらに様々なGINS複合体蛋白質の変異体を作製することで、蛋白質の安定性を評価したところ、Sld5のBドメインはGINSコア複合体のコア構造の安定性に非常に強く関わっているが、この立体構造解析で欠失させたPsf1のBドメインは、その複合体の構造形成に関与していなかった。

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Published: 2008-05-08   Modified: 2016-04-21  

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