2007 Fiscal Year Annual Research Report
核内受容体の相互作用による標的遺伝子発現ネットワークの調節とその病態における意義
Project/Area Number |
18055031
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Research Institution | Saitama Medical University |
Principal Investigator |
井上 聡 Saitama Medical University, 医学部, 客員教授 (40251251)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
池田 和博 埼玉医科大学, 医学部, 講師 (30343461)
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Keywords | エストロゲン / アンドロゲン / ステロイドホルモン / 転写 / 核内受容体 |
Research Abstract |
ステロイドなどの脂溶性低分子シグナル物質はリガンド依存性の転写因子である核内受容体を介してその組織特異的生理作用や各種病態における役割を発揮する。本研究は核内受容体の相互作用による遺伝子発現制御とその標的遺伝子を明らかにし、組織特異的作用や各種病態に密接に関わる核内受容体の遺伝情報制御を統合的に解明することを目的として行った。本年度の研究において、我々は先にエストロゲン受容体(ER)に加え、Estrogen-related receptor α(ERRα)によっても制御されることを示したCOX7RPが、ミトコンドリアに局在し、エネルギー代謝に関与することを明らかにした。さらに、エストロゲン依存性増殖を示す子宮内膜癌由来のIshikawa細胞および乳癌由来のMCF7細胞において、COX7RPはミトコンドリア機能の制御により細胞増殖を調節していた。一方、COX7RPの生体における役割を解明するためノックアウトマウスを作製し、解析系の構築を行った。また、数種類の脂肪細胞分化系と動物においてERRαとERRγが発現調節され、脂肪分化に関わることを見出した。本研究によって、ERとERRの双方によって発現調節される応答遺伝子を同定しており、これまで未解決の問題であったエストロゲンの作用とエネルギー代謝、肥満、糖尿病などとの関連を核内受容体の相互作用のレベルで解き明かすことにより、新たな治療、予防、創薬における分子標的としての応用が期待された。
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Research Products
(8 results)