2007 Fiscal Year Annual Research Report
核内蛋白質のクロマティン因子および成長因子としての内軟骨性骨化における役割の解明
Project/Area Number |
18055038
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Research Institution | National Research Institute for Child Health and Development |
Principal Investigator |
淺原 弘嗣 National Research Institute for Child Health and Development, 移植・外科研究部, 部長 (70294460)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
味八木 茂 国立成育医療センター(研究所), 移植・外科研究部, 共同研究員 (10392490)
橋本 徳 国立成育医療センター(研究所), 移植・外科研究部, 共同研究員 (80392489)
工藤 寛枝 国立成育医療センター(研究所), 移植・外科研究部, 共同研究員 (20425713)
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Keywords | 再生医学 / 骨成長 / 転写因子 / 発生・分化 |
Research Abstract |
Runx2は未分化間葉系細胞の骨芽細胞への分化,骨芽細胞の増殖,I型コラーゲンなどの骨基質の産生などに必須の役割を果たす転写因子である。Runx2は分化の早い段階から石灰化にいたるまで常に発現しており,その間発現量はあまり変化しないことから,分化の各ステージにおける標的遺伝子の発現制御にはRunx2と協調して働くコファクターの存在が重要であると考えられている。本研究ではRunx2による転写を制御する転写コアクティベーターを,6xOSE2(osteoblast specific element)レポーターを用いて,ヒト全長cDNAライブラリ約10,000遺伝子からスクリーニングした。スクリーニングには,ハイスループットで細胞べースのトランスフェクションアッセイを行う系を構築した。その結果,Runx2の活性をあげる転写コファクターが同定された。さらに,その転写コファクターの骨形成における役割をノックアウトマウスによって解析したところ,ノックアウトマウスでは骨形成の遅延,阻害がみられた。これらより,Runx2の新たな制御機構が発見された。今後さらにこの遺伝子の機能を明らかにすることで,骨関節疾患の病態解明および新規治療薬の開発に役立つことが期待される.
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