2006 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
18057028
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Research Institution | National Institute of Infectious Diseases |
Principal Investigator |
前濱 朝彦 国立感染症研究所, 細胞化学部, 室長 (40322755)
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Keywords | タンパク質合成 / GTP結合タンパク質 |
Research Abstract |
Drosophila S2細胞を用いた遺伝子ノックダウン法によってRheb GEF候補分子の網羅的スクリーニングを行ったところ、ノックダウンによってアミノ酸応答性のdS6Kリン酸化・活性化が抑制されるGEF候補分子が3つ存在することを見いだした。これらの候補分子のヒトオルソログは8つ存在し、各種ヒト培養細胞における(1)これら8つの候補分子の発現パターン及び(2)各細胞のアミノ酸に対する応答性の関連性から、これらのうち2つが最も有力なRheb GEF候補分子であると考えられた。そこで、これらの2つの候補分子(Rheb GEF Candidate 1(RGC1)およびRGC2)のリコンビナントタンパク質を精製し、別途精製したリコンビナントRhebタンパク質との結合活性を検討したところ、RGC1が強い結合活性を示すことを見いだした。この結合活性はGDP結合型RhebよりもGTP結合型Rhebの方が強いことから、RGC1-Rheb複合体形成はグアニンヌクレオチド依存性であると考えられた。また、RhebからのGDP遊離をmant-GDPを用いた蛍光法で、グアニンヌクレオチド交換反応をRhebに対する[^<35>S]GTPγSの結合でそれぞれ評価したところ、RGC1がRhebからのGDP遊離を強く促進し、またGTPγS結合活性も促進することが明らかになった。さらに、HeLa細胞を用いてRGC1の生理機能解析を行ったところ、(1)RGC1のノックダウンがアミノ酸応答性のS6Kリン酸化・活性化を強く抑制すること、(2)RGC1の過剰発現がアミノ酸飢餓に対する耐性を亢進させることが明らかになり、上記無細胞系での結果と併せてRGC1がRheb GEFとして機能していることが強く示唆された。
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Research Products
(3 results)