2006 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
18058022
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Research Institution | Kurume University |
Principal Investigator |
石井 浩二郎 久留米大学, 分子生命科学研究所, 講師 (40360276)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
高橋 考太 久留米大学, 分子生命科学研究所, 教授 (40303804)
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Keywords | セントロメア / 染色体 / クロマチン構造 / 細胞応答 / 分裂酵母 |
Research Abstract |
ネオセントロメア獲得細胞を人為的操作により任意の分裂酵母細胞集団の中から取得し、セントロメア新生現象を分子生物学的・遺伝学的に解析することを目標とした。そのために、部位特異的組み換え酵素を用いてセントロメアを分裂酵母第一染色体から切除できる細胞系を開発し実験に用いた。第一染色体セントロメアの欠失は第一染色体全体の欠落を引き起こすため、一倍体である分裂酵母細胞は致死となるが、低頻度で発生すると考えられる、第一染色体腕部における機能的なネオセントロメアの新生を、第一セントロメア切除により遺伝子発現が可能となって獲得したG418薬剤耐性と、染色体から切除された環状セントロメアDNAの細胞外排除に伴ってマーカー遺伝子が脱落するために獲得した5-FOA薬剤耐性によって二重に選択した。次に、そのような薬剤耐性を示した復帰生存株についてパルスフィールドゲル電気泳動による染色体DNAの構造解析を行い、第一染色体セントロメアの切除以外には染色体DNA構造に変化をみとめない21株をネオセントロメア獲得細胞の研究対象にした。それらの株からセントロメア特異的なヒストンバリアントであるCenp-Aのクロマチン免疫沈降を行い、各株におけるCenp-A結合DNA領域をDNAマイクロアレーと特異的PCRによって解析した。その結果、21株の全てにおいて2ヶ所の特定DNA領域のどちらかに新たなCenp-Aの集積が起きていることを明らかにした。それらの領域はDNA配列にもクロマチン環境にも共通性があり、ネオセントロメア新生のホットスポットと考えられる。いったいどの要因がネオセントロメアの確立に積極的に働いているのか、遺伝的手法を用いて解析を進めている。
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Research Products
(2 results)