2006 Fiscal Year Annual Research Report
新規哺乳動物細胞複製起点oriIL-13の選択にかかわる染色体制御機構
Project/Area Number |
18058024
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Research Institution | Tokyo Metropolitan Organization for Medical Research |
Principal Investigator |
宮武 昌一郎 (財)東京都医学研究機構, 東京都臨床医学総合研究所, 副参事研究員 (30239420)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
佐藤 憲子 (財)東京都医学研究機構, 東京都臨床医学総合研究所, 主任研究員 (70280956)
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Keywords | 複製起点 / 複製タイミング / Th2 / サイトカイン / 遺伝子間領域 / 複製蛋白質 / CNS |
Research Abstract |
IL-4/IL-13遺伝子間領域の、哺乳動物において保存された配列(CNS-1)を欠失すると、IL-13遺伝子下流に見いだされた複製起点oriIL-13が、ほとんど検出されなくなることから、CNS-1はoriの選択に重要であることが示唆された。複製タイミングを解析したところ、IL-4、IL-13遺伝子を発現するTh2細胞でも、発現しないTh1細胞でも、この領域は非常に早いS期に複製した。セルソーターを用いて、細胞周期の各フェーズの細胞を分画したが、非常に早いS期に複製する領域は、G1期の分画で最も強いシグナルが検出された。Th1、Th2細胞で複製タイミングに差が見られないことから、この染色体領域の遺伝子発現に関与するヒストン修飾(H3K9/14のアセチル化、H3K4のジメチル化)やDNAメチル化の差異は、複製タイミングに影響しないことが明らかとなった。oriIL-13が選択されないCNS-1欠失においても、Th1、Th2細胞において、非常に早いS期に複製した。これは複製起点のひとつが失われても、周辺の複製起点から流入する複製フォークにより、複製タイミングに大きな変化がおきないことを示している。IL-4/1L-13遺伝子領域の周辺、約3Mbほどの領域について複製タイミングを解析すると、ほとんどS期の早い時期であり、この領域に含まれる複製起点が、ある程度同調して複製を開始する可能性が示唆された。
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[Journal Article] Replication initiation from a novel origin identified in the Th2 cytokine cluster locus requires a distant conserved noncoding sequence.2006
Author(s)
Hayashida, T., Oda, M., Ohsawa, K., Yamaguchi, A., Hosozawa, T., Locksley, R.M., Giacca, M., Masai, H., Miyatake, S.
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Journal Title
The Journal of Immunology 176
Pages: 5446-5454