2007 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
18059006
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Research Institution | Chiba University |
Principal Investigator |
小倉 武彦 Chiba University, 大学院・医学研究院, 助教 (00292673)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
中谷 晴昭 千葉大学, 大学院・医学研究院, 助教 (60113594)
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Keywords | 細胞運動 / シグナル伝達 / イオンチャネル |
Research Abstract |
(1)transwellを用いた細胞遊走実験において、siRNAによりClC-3をノックダウンしたHeLa細胞およびHT1080細胞は、いずれも対照の細胞に較べて遊走能が低下していた。また、ClC-3Bを特異的にノックダウンしたHeLa細胞およびHT1080細胞は、いずれも対照の細胞に較べて遊走能が低下していた。In vitro wound healing testにおいても、ClC-3Bを特異的にノックダウンした細胞は対照の細胞に較べてwound healingが遅れていた。(2)ClC-3Bに特異的な抗体を作製し、HT1080細胞に内因性に発現しているClC-3Bについて免疫細胞染色を行なったところ、ClC-3Bは遊走している細胞の先進膜端に発現していた。ClC-3Bとアクチン細胞骨格を二重染色したところ、actinstress fiberが豊富な静止している細胞ではClC-3Bの細胞膜表面への発現が認められなかった。先進膜端に発現し細胞運動に関与することが知られている各種蛋白について、それぞれClC-3Bと二重染色して細胞内分布を調べたところ、EBP50、CD44、MT1-MMP、PDGF受容体βがClC-3Bと一致した部位に発現していた。(3)ClC-3Bを過剰発現させたHT1080細胞の細胞溶解液を用いた免疫沈降法により、ClC-3BがEBP50、CD44、MT1-MMPと共沈することが確認された。(4)ClC-3Bは遊走する細胞の先進膜端において、EBP50、CD44、MT1-MMP、PDGF受容体βなどとともにトランスポートソームを形成し、細胞運動に関与していることが示唆された。今後、ClC-3Bの機能とその制御機構について更に詳細に解析することにより、ClC-3Bが癌治療の新たなターゲット分子となり得るか否かを検討する。
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Research Products
(11 results)