2007 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
18060038
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Research Institution | Keio University |
Principal Investigator |
岡田 保典 Keio University, 医学部, 教授 (00115221)
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Keywords | ADAM / 血管 / 発現 / 細胞接着 / 炎症細胞浸潤 / PSGL-1 / P-selectin |
Research Abstract |
ADAM(a disintegrin and metalloproteinase)遺伝子ファミリーに属するADAM28について、disintegrin-like domain〜secreted-specific domainをbaitにした酵母two-hybrid法でP-selecting lycoprotein ligand-1 (PSGL-1)をスクリーニングし、binding assay、免疫沈降法および免疫染色法によるデータから両者の結合を証明した。さらに、両分子の結合部位を決定するとともに、PSGL-1を発現するHL-60細胞を用いて、ADAM28がPSGL-1との相互作用によりPSGL-1発現細胞の血管内皮細胞への接着促進作用を有することをin vitroとin vivoで証明した。また、生体内でのADAM28の産生源を検索したところ、肺炎、虫垂炎、胆嚢炎、関節リウマチ滑膜の各組織において、細動静脈の内皮細胞にADAM28の発現を免疫染色で認め、それぞれの非炎症部位では陰性であった。培養内皮細胞を用いてPMAや種々の炎症性サイトカイン処理したところ、PMAとTNF-αがADAM28発現を誘導した。また、これらのサイトカイン刺激した内皮細胞培養液をHL-60細胞に添加すると、HL-60細胞のP-selectinへ接着充進がみとめられた。これらのことから、炎症局所では、刺激性サイトカインで血管内皮細胞が刺激を受け、内皮細胞で産生されたADAM28がPSGL-1との結合により白血球の血管内皮への接着・浸潤を促進する可能性が示唆された。一方、ADAM12は変形性関節症の関節軟骨細胞で高発現され、insulin-like growth factor (IGF) bindingprotein-5を選択的に切断することで、IGF-1の活性を九進させて軟骨細胞の増殖に関わることを明らかにした。
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Research Products
(7 results)