2007 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
18063004
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Research Institution | University of Tsukuba |
Principal Investigator |
佐野 伸行 University of Tsukuba, 大学院・数理物質科学研究科, 教授 (90282334)
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Keywords | 半導体デバイス / デバイス・シミュレーション / ボルツマン輸送方程式 / モンテカルロ法 / クーロン相互作用 / 電子輸送 / 非平衡グリーン関数法 / 特性ばらつき |
Research Abstract |
集積化に向けた最も重要な未解決問題として、ナノスケール素子における特性揺らぎが注目されている。これら特性揺らぎの物理的起源は、電流に関与する電子や基板に含まれるイオン化不純物が微細化により少数となって、これらの電荷の作るクーロン・ポテンシャルの微視的揺らぎによって、電流パスが素子ごとにばらつくことにある。しかしながら、長距離にわたるクーロン・ポテンシャルのデバイス・シミュレーションへの組み込みは、ナノスケールでのチャネル領域での量子効果とともに未解決問題である。そこで本年度は、半古典的粒子シミュレーションと量子的シミュレーションについて、以下のように並行して研究を進めた。 半古典的粒子シミュレーションについては、ポアソン方程式と輸送シミュレーションを自己無撞着に結合させた。その際、シミュレーション・パラメータの最適化を各不純物(電子)濃度に対して行った。そのうえで、電子移動度の不純物濃度依存性を評価し、実験結果との比較検討を行い、現アプローチの正当性の確認を行った。 量子的シミュレーションについては、簡略化したデバイス構造での非平衡グリーン関数法を用いたシミュレータを構築した。ボルツマン描像の計算結果と散逸を含めた量子論的計算結果を直接比較検討するために、緩和時間近似のもとで散逸効果を拡散層まで含めて導入するために、シミュレータの拡張を行った。その結果、解析領域端で想定されている境界条件に不整合が生じていることを明らかにした。つまり、拡散層まで含めた全域のシミュレーションが特性評価では不可避であることを明らかにした。
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Research Products
(5 results)