2009 Fiscal Year Annual Research Report
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18063011
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Research Institution | Nagoya University |
Principal Investigator |
堀 勝 Nagoya University, 大学院・工学研究科, 教授 (80242824)
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Keywords | カーボンナノウォール / カーボンナノ構造体 / グラフェンシート / 電気特性 / チャネルエンジニアリング / ラジカル注入型プラズマCVD装置 / 形状制御 / 抵抗値 |
Research Abstract |
本年度はチャネルエンジニアリングに向けて、カーボンナノウォール(CNWs)を構成するグラフェンシート構造・形状制御及び電気特性の解明を目指し、下記の新たな知見を得た。 CNWチャネルの実現には、通常は基板表面で網目状に成長するCNWの形状や配向性を制御する技術が求められる。プラズマ中には電子、イオンおよび中性ラジカルが存在し、これらの内部パラメータを変えることで、CNWの形状をできることが期待される。本実験ではイオンの照射効果に着目し、試料ステージに基板バイアスを印加し、イオン照射がCNWの形状に及ぼす効果について調べた。CNWはラジカル注入型プラズマCVD装置を用いて作製した。CNWの作製にはSi基板を用い、基板温度を600℃、C_2F_6およびH_2の流量をそれぞれ50および100sccm、VHF-CCPおよびSWPへの投入電力をそれぞれ270および250Wとした。更に、試料ステージへの印加バイアスを0から200Vに変化させ、基板の表面および断面に成長したCNWの形状を走査型電子顕微鏡(SEM)によって調べた。その結果、基板バイアスを印加していない場合、基板の表面と側面でCNWの密度が異なるが、いずれも網目状の構造を有しているのに対し、-200Vの基板バイアスを印加した場合、基板表面では網目状構造を持ったCNWが密に成長し、基板側面では垂直方向にCNWが配向していることがわかった。このCNWの配向の方向は、イオンフラックスの方向と一致している。したがって電界による一方向への成長の促進、またはイオンによる等方的なエッチングが生じた結果と考えられる。 次にトレンチ構造上でのCNWの成長において、トレンチ間距離を最適化することでトレンチ間に1枚のCNWを架橋させることが可能なことを見出しており、この技術を用いて金属電極間に1枚のCNWが架橋した簡易的なデバイス構造を作製し、その電気特性の評価を行った。その結果、接触抵抗も含めた抵抗値は3000Ωであることが明らかになった。
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Research Products
(32 results)
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[Presentation] Initial Nucleation in Carbon Nnowalls Growth on Si and SiO2 Surface2010
Author(s)
H.Mikuni, T.Kanda, S.Kondo, W.Takeuchi, K.Yamakawa, K.Takeda, K.Ishikawa, H.Kondo, M.Hiramastu, M.Sekine, M.Hori
Organizer
2^<nd> International Symposium on Advance Plasma Science and its Application (ISPlasma2010)
Place of Presentation
名城大学(愛知県)
Year and Date
20100307-20100310
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[Presentation] 高輝度放射光を用いたカーボンナノウォールのバンド構造解析2009
Author(s)
竹内和歌奈, 木下豊彦, 加藤有香子, 室隆桂之, 池本夕佳, 森脇太郎, 木村滋, 平松美根男, 加納浩之, 徳田豊, 堀勝
Organizer
2009年秋季 第70回応用物理学関係連合講演会
Place of Presentation
富山大学(富山県)
Year and Date
20090908-20090911
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