2006 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
18063014
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
竹田 精治 大阪大学, 大学院理学研究科, 教授 (70163409)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
田畑 仁 東京大学, 工学系研究科, 教授 (00263319)
河野 日出夫 大阪大学, 大学院理学研究科, 助教授 (00273574)
大野 裕 東北大学, 金属材料研究所, 助教授 (80243129)
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Keywords | シリコンナノワイヤー / 自己整合 / 透過電子顕微鏡 / マルチフェロイック / ワイドギャップ酸化物半導体 / 酸化物磁性体ナノロッド |
Research Abstract |
単層カーボンナノチューブ(SWNT)とシリコンナノロッドは共にデバイスへの応用が期待されている物質である。それらの接合構造はショットキーダイオードやナノ発光材料としての応用が考えられる。そこで、シリコンナノロッド上へのSWNTの成長を試みた。まず、シリコン基板に金を真空蒸着し、シランガスを原料とする熱CVD法によりシリコンナノロッドを生成する。次に、得られたシリコンナノロッドに触媒としてコバルトを真空蒸着し、エタノールを原料ガスとする熱CVD法を行うことで、シリコンナノロッド上にSWNTを成長させることに成功した。コバルト微粒子が触媒活性となるのは、コバルトを真空蒸着する前にシリコンナノロッドの表面に1nm以上の自然酸化膜が必要であった。シリコンナノロッドの表面に励起されるプラズモンについての定量的な解析を電子エネルギー損失分光法(EELS)によって行った。シリコンナノロッドの直径が約10nm以下になると低エネルギー側に顕著なダブルピークが出現することを見いだした。太いシリコンナノロッド(直径約15nm以上)では体積プラズモンが表面プラズモンに比べて優勢だが、細くなるに従って、低エネルギー側のダブルピークの強度が系統的に増大した。解析の結果、太いシリコンナノロッドでは表面プラズモンのいくつかのモードが同時に励起されるが、細いシリコンナノロッド(直径約10nm以下)ではモノポールモードの表面プラズモンのみが励起されており、このモードの励起は、シリコンのバンド間遷移に直接対応していると結論した。さらに、フォトレジストフリーの傾斜蒸着法により、ナノギャップ電極(30〜100nm)を作製し、シリコンナノロッドおよびワイドギャップ酸化物半導体、酸化物磁性体ナノロッドの電気特性を評価した。
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Research Products
(10 results)