2008 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
18063016
|
Research Institution | Shimane University |
Principal Investigator |
土屋 敏章 Shimane University, 総合理工学部, 教授 (20304248)
|
Keywords | マイクロ・ナノデバイス / 半導体超微細化 / 電子デバイス・機器 / 表面・界面物性 / SiGe / ヘテロ構造 / MOS |
Research Abstract |
ポストスケーリングテクノロジーによる次世代Si系デバイスの高性能化には新材料と新構造の導入が必須であり, デバイス内部にはSiとそれ以外の材料との異種接合が多用されることになる.さらに, デバイスサイズはナノスケール化されるため, 伝導キャリアに対するこれら種々の界面の影響が揺らぎを含めて極めて重要となり, デバイス高集積化・高性能化の限界要因になる可能性がある. 本研究では, 評価技術開発を含めたナノスケール界面物性の評価, 界面準位の数とエネルギー準位の揺らぎ評価, これら揺らぎによるデバイスの雑音への影響などを実験的に解明する. 今年度は, 界面物性揺らぎ評価のためのナノスケール極微小ゲートMOSデバイスを産業界との連携で試作し, 前年度までの界面物性揺らぎ評価法についての検討結果を基にして, この試作デバイスを用いた界面準位の数とエネルギー準位の揺らぎの評価解析を行った. 界面準位の数については, チャージポンピング(CP)電流から比較的容易に求められることを確認した.界面準位1個当たり数十fAと微小なCP電流となるが, ゲート寸法のばらつきが小さいにも拘らず, MOSFETに含まれる界面準位数が0個から十数個とかなり大きな揺らぎを有していることが判明した.また, 界面準位のエネルギー準位の揺らぎについては, 数個の界面準位を有するMOSFETを用いたCP特性のゲートパルス・オン時間依存性を検討した. その結果, 界面準位のエネルギー準位に依存した電子の捕獲断面積揺らぎを反映して, CP電流最大値までもが変化する過渡CP特性を示すことがわかった. また, この過渡CP特性は, 個々の界面準位によるCP電流が界面準位の電子捕獲率揺らぎなどに依存するため, 個々のMOSFET固有の特性(fingerprint)を示すことがわかった.したがって, この過渡CP測定によって, 界面準位の数とエネルギー準位の両者の揺らぎを評価できることがわかった.
|
Research Products
(9 results)