2008 Fiscal Year Annual Research Report
強磁性シリサイドの形成とソース/ドレインエンジニアリング
Project/Area Number |
18063018
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Research Institution | Kyushu University |
Principal Investigator |
宮尾 正信 Kyushu University, 大学院・システム情報科学研究院, 教授 (60315132)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
佐道 泰造 九州大学, 大学院・システム情報科学研究院, 准教授 (20274491)
浜屋 宏平 九州大学, 大学院・システム情報科学研究院, 助教 (90401281)
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Keywords | 電子デバイス・機器 / 集積回路 / スピントロニクス / シリコンゲルマニウム |
Research Abstract |
スケーリング限界に直面しつつあるシリコン集積回路(Si-ULSI)の限界打破を目指して、Si_<1-x>Gex(0≦X≦1)ヘテロ半導体をULSIに活用する研究が国内外で盛んに行われている。この様なSiGeヘテロ半導体に、「スピンの機能」をも導入する事が出来れば、デバイス性能は飛躍的に向上し、21世紀のユビキタス情報通信に対応した未来型ULSIの創製が可能となる。我々はそのブレークスルーを、スピン偏極型強磁性シリサイド(Fe_3Si)をソース/ドレインとしたスピントランジスタに求め、本研究ではFe_3Si/SiGeヘテロ界面を原子層で制御すると共に界面特性を解析し、S/Dエンジニアリングを構築する。 本年度は、前年度に取得した強磁性シリサイド/SiGe構造の成長条件に関するデータを基に, 強磁性シリサイド(DO3型Fe_3Si)/SiGe積層構造の高品質結晶成長を実現すると共に、強磁性シリサイド/SiGe構造のマクロな磁気特性及び微細電極形状に加工したシリサイド薄膜のミクロな磁気特性の評価を行った。その結果、強磁性シリサイド/SiGe構造には, 結晶構造の対称性では説明できない一軸異方性が発現する事が判明した。これは、成長初期における強磁性シリサイド/SiGe界面層の原子配列の異方性や結晶薄膜に導入された一軸歪みに起因する可能性があるが、その詳細については今後の解明が必要である。また、微細加工したシリサイド薄膜の磁気特性を形状因子(幅, 長さ)の関数として系統的に解析し、形状磁気異方性の発現を明らかにすると共に、磁化方向が制御されたスピン注入電極を実現する為の設計指針を明らかにした。上記研究と並行し、より高いスピン偏極率を求め、ハーフメタル合金強磁性シリサイド(L2_1型Fe_<3-x>Mn_xSi)の探索を行い、成長界面における供給原子の表面移動と原子混合を制御する事により, 高品質エピタキシャル成長を実現した。
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Research Products
(4 results)