2006 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
18064011
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
村橋 哲郎 大阪大学, 大学院工学研究科, 助手 (40314380)
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Keywords | パラジウム / 金属クラスター / 共役ポリエン / 金属鎖 / 多環式芳香族化合物 |
Research Abstract |
金属原子団の構造を高精度に1次元配列制御、2次元配列制御することは、「ナノワイヤー」や「ナノシート」等の新機能性物質・材料への夢を実現する鍵であるが、その分子科学的配列法は未発達である。本研究では、既存の金属の自発的自己集合法では達成できない、高精度の金属の1次元および2次元の規則配列法を確立することを目指して研究を進めている。具体的には、共役π系不飽和炭化水素を「分子テンプレート」として利用した新しい化学的手法を開発し、分子中で金属核配列を精密に制御することを目指す。また、構造と金属の原子価を精密制御することによりその金属-金属結合の化学結合性を解明するとともに、1次元あるいは2次元の金属規則配列をもとにした、新しい物性、反応性、触媒作用の基礎科学へと展開し、新機能性物質・材料の概念の創出を探ってゆく。 平成18年度では、1次元金属ワイヤーの高精度金属核配列制御を目指して検討をおこなった。1,2-ビス(4-フェニル-1,3-ブタジエニル)ベンゼン(o-BPBB)を鋳型配位子として用いたところ、2箇所で30度屈曲した弓形パラジウム4核鎖が形成されることを明らかにした。弓形パラジウム鎖を含むo-BPBBサンドイッチ化合物の構造は、X線構造解析によって決定している。この結果は、屈曲したπ-共役骨格を持つ不飽和炭化水素配位子を鋳型配位子として用いることで、1次元金属鎖を決まった角度(今回の場合は30°)で折り曲げることが可能であることを示している。
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Research Products
(3 results)