2008 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
18065001
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Research Institution | Hokkaido University |
Principal Investigator |
福岡 淳 Hokkaido University, 触媒化学研究センター, 教授 (80189927)
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Keywords | 鋳型合成 / 金属ナノクラスター / メソポーラスシリカ / 精密有機修飾 / 触媒 |
Research Abstract |
本年度は、二つの点について検討を進めた。第一に、細孔径の異なる1.8〜7ナノメートル径の一次元細孔をもつメソポーラスシリカ内に白金ナノ粒子を担持して触媒を調製し、水素中微量一酸化炭素選択酸化(PROX)反応における担体効果を比較した。次に、表面シラノール基を選択的に有機修飾するためにメソポーラスシリカの外表面上のシラノールをシリル化剤で修飾し、詳細な構造解析を行った。PROX反応の結果、細孔径4.0ナノメートルのFSM-22を担体に用いた担持白金触媒(金属担持量0.5〜1重量%)ではCO転化率はほぼ100%となるが、他の担体ではCOが残存した。さらに、水蒸気共存下でも高いCO転化率を維持することを見出した。これらの結果から、本触媒はこれまでで最も高い活性・選択性を示す触媒の一つであることが分かった。次に、メソポーラスシリカの内外表面の区別法として、トリメチルシリルトリフレートを用いてシリル化する方法を検討した。内外表面ともに修飾された試料とともに、細孔内に界面活性剤が存在する状態でシリル化を施し、その後界面活性剤を除去することで外部表面のみを修飾した試料を得た。構造解析は、元素分析、FT-IR、NMR、XRD、窒素吸着により行った。その結果、内外修飾メソポーラスシリカでは表面シラノール基の40%がトリメチルシリル基で修飾されることが分かった。また、XRDと窒素吸着から比表面積と細孔径は減少し細孔壁は厚くなった。一方、外表面修飾試料では、XRDおよび窒素吸着による未修飾メソポーラスシリカとの差異は確認されなかった。従って外部表面のみが選択的に修飾されていることが明らかとなった。
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Research Products
(9 results)