2007 Fiscal Year Annual Research Report
表面を媒体とする選択酸化触媒機能の創出と高度反応制御に関する研究
Project/Area Number |
18065003
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
唯 美津木 The University of Tokyo, 大学院・理学系研究科, 准教授 (70396810)
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Keywords | 触媒 / 表面 / 選択酸化 / 触媒反応機構 / XAFS / in-situ解析 / 協奏機能 / 活性構造 |
Research Abstract |
酸化物表面に固定化した固定化金属錯体の表面合成変換などの方法により、新型の高活性固体金属触媒を開発し、固体表面での協奏触媒機能を実現した。一方、in-situ時間分解XAFS法の開発・改良に取り組み、協奏機能触媒作用を生み出す表面の触媒活性構造ダイナミクスをリアルタイムかつその場観察することで、協奏機能・触媒反応制御の原理の解明を行った。 開発したHZSM-5ゼオライト担持レニウムクラスター触媒の選択酸化触媒活性構造とベンゼンと酸素からのフェノール直接合成反応における選択酸化触媒反応機構をin-situ時間分解DXAFS及び第一原理計算により明らかにし、窒素内包型Re10核クラスターが触媒活性種となり、クラスター上の複数のRe原子が協奏的に作用することを明らかにした。特に、フェノール合成の中間状態において、クラスター上の複数のRe原子が0が挿入しているベンゼンの炭素のパラ位のCに配位することによって、中間体および遷移状態がキノン型として安定化され、ダブルカスケード型の反応機構で効率良くベンゼンからフェノールが生成することがわかった。またin-situ時間分解XAFSにより、触媒活性構造のRe10クラスターのダイナミック構造変化の構造速度論を明らかにし、フェノール生成過程において選択酸化反応の選択性を低下させる準安定構造を経ることなく一時反応で活性クラスターが分解していくことを見出した。 アルデヒドと酸素の選択酸化反応において、反応物の構造変換によるエネルギーを駆動力として、シリカ固定化Ruジアミン錯体の配位子を選択的に脱離させる方法を見出し、表面上で配位不飽和触媒活性構造を選択的に得ることの出来る新しい構造変換法を見出した。またアルデヒド及びアルケンの選択酸化反応の触媒反応特性と反応機構を明らかにした。
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[Journal Article] In-situ Time-resolved Dynamic Surface Events on the Pt/C Cathode ina Fuel Cell under Operando Conditions2007
Author(s)
M. Tada, S. Murata, T. Asaoka, K. Hiroshima, K. Okumura, H. Tanida, T. Uruga, H. Nakanishi, S. Matsumoto, Y. Inada, M. Nomura, Y. Iwasawa
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Journal Title
Angew. Chem. Int. Ed. 46
Pages: 4310-4315
Peer Reviewed
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