2007 Fiscal Year Annual Research Report
大規模確率場により高度化された確率推論システムの設計
Project/Area Number |
18079002
|
Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
田中 和之 Tohoku University, 大学院・情報科学研究科, 教授 (80217017)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
本村 陽一 独立行政法人産業技術総合研究所, デジタルヒューマン研究センター, 主任研究員 (30358171)
|
Keywords | アルゴリズム / 情報統計力学 / モデル化 / 確率的情報処理 / 統計科学 |
Research Abstract |
本研究課題の目的は,高次元の画像データから目的に応じた情報を抽出し,高度の推論を行う確率推論システムをベイジアンネットワークとして構築する理論体系を情報統計力学的知見にもとづいて確立することにある.具体的には 1. 大規模確率場による高次元データ解析システム設計と近似アルゴリズムの構成と性能評価. 2. 確率推論モデルの混合による高度化された推論システムの設計理論の構築とその実現. 3. 情報通信方式と大規模確率場の構造的類似性にもとづく次世代通信システムへの実装. の3点を段階的に推進してゆく.平成19年度は特に大規模確率場モデルに対する一般化された確率伝搬法の統計的性能の解析的評価法の確立と量子推論における統計力学的アプローチを中心に研究を実施した.これにより上記2における理論的基盤の整備がすすみつつある.特にガウシアングラフィカルモデル,プレフカ展開に基づく確率推論システムの解析的性能評価法の提案と量子力学的に拡張された混合ガウスモデルを用いた統計的学習法の提案は特出した成果である.その成果の一部は,海外研究協力者であるD.M.Titterington教授(英国Glasgow大学),津田宏治研究員(独国Max Plank研究所)の助言のもとで特定領域研究「情報統計力学の深化と展開」主催International Workshop on Statistical-Mechanical Informatics(平成19年9月)および同研究成果発表会(平成19年12月)等において報告している.研究分担者の本村陽一氏とは日常生活行動における実データからの確率的因果構造の学習システム実現にむけての上記3における達成にむけての研究成果が得られつつあり,その成果の一部は第21回人工知能学会全国大会(平成19年6月)において公開している.
|