2006 Fiscal Year Annual Research Report
分散符号化による適応的計測・通信システムの提唱と構築
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18079015
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Research Institution | NTT Communication Science Laboratories |
Principal Investigator |
村山 立人 日本電信電話株式会社NTTコミュニケーション科学基礎研究所, メディア情報研究部, 研究員 (80360650)
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Keywords | 情報統計力学 / センサーネットワーク / 計測工学 / 情報システム / 数理工学 / 統計力学 / ネットワーク / 制御工学 |
Research Abstract |
今年度は,情報理論における主要な国際学会として知られるISITにおいて,主要な研究者との意見交換を行った.特に,実践的立場からセンサーネットワークの研究に関心のある技術者とも積極的に交流の機会を作り,今後の研究計画に有益な人脈を形成した.また,イスラエルで開催された統計物理学者を中心として会合にも出席し,理論面での最新動向を確認した.同時に,米電気電子学会(IEEE)の主要出版物ロスアラモスのe-printアーカイブ(arXiv.org)を定期的に購読することで,関連する研究資料の効率的な収集を行った.また,数値シミュレーションに必要となる計算機環境の構築を行うため,最新のワークステーションを1台購入した.そして,この計算機環境を用いてセンサーネットワークの数値モデルを構築し,理論と計算機実験による重層的なアプローチを可能とする研究環境を実現した。本年度は,この計算機環境によって,情報理論による既存の成果をモデリングによる構成的な立場から検証できた.特に,レート・歪み限界に漸近する性能を持つアルゴリズムの動作状況を綿密に検証し,さらなる性能の向上と適用範囲の拡大を目指すための基礎データが収集できたことは重要な成果である.これらの基礎データに基づいたアルゴリズムの拡張形式については,来年度以降の研究課題である.さらに,領域メンバーを中心とした国内研究者との意見交換も積極的に行うため,関連する国内学会での調査・研究や,自発的な研究集会にも積極的に参加した.特に,情報通信班の他のメンバーとの議論を重要視し,班としての戦略性や問題意識の共有をはかることができた.
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Research Products
(4 results)