2007 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
18080002
|
Research Institution | Saitama University |
Principal Investigator |
明連 広昭 Saitama University, 大学院・理工学研究科, 准教授 (20219827)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
田井野 徹 埼玉大学, 大学院・理工学研究科, 助教 (40359592)
|
Keywords | 単一磁束量子論理回路 / マイクロストリップ線路 / ストリップ線路 / 磁気シールド構造 / 電子ビーム描画 |
Research Abstract |
単一磁束量子論理回路において、将来、現在用いられている臨界電流密度が2.5kA/cm^2のNb標準プロセスから、100kA/cm^2以上のプロセスに移行するとセル寸法は現在の10分の1となり、集積度は100倍になると考えられる。このようなセルの中で高密度な受動配線を実現するためにはサブミクロン幅のマイクロストリップ線路やストリップ線路を作製し、実際のSFQパルスの高スループット伝送時における問題点を解決しておく必要がある。 我々は、サブミクロン幅のマイクロストリップ線路を実現するために比較的高い誘電率を持つAl_2O_3やMg0を層間絶縁薄膜として利用することを検討している。 まず、サブミクロン幅のマイクロストリップ線路を実現するために必要なAl_2O_3薄膜の膜厚を求めた。結果的に0.9μm幅のマイクロストリップ線路に対して30nmの膜厚のAl_2O_3薄膜が必要であることがわかった。次に、比較的低周波と数十GHzでのマイクロストリップ線路の損失を評価するために、1)両端に50Wのコプレーナ線路を付属した特性インピーダンス10Wのマイクロストリップ線路と2)DC SQUIDのループインダクタンスを特性インピーダンス50Wのマイクロストリップ線路でループインダクタンスを構成した回路を設計した。これらは、共振法を用いて特性評価する。試料の作製には、厚い超伝導層と薄いAl_2O_3薄膜の膜厚の差を緩和するためにリフトオフ法による埋め戻し工程を付加した。この工程を用いて、0.9μm幅のマイクロストリップ線路ループインダクタンスとしたDC SQUIDを完成した。 この素子をもちいて共振法によるマイクロストリップの特性評価を試みたが、30nmのAl_2O_3上のNbへのボンディングにより絶縁破壞が起こることが判明した。特性評価は、素子構造の変更後に来年度初めに行う予定である。
|
Research Products
(2 results)